...はるけき水面を浮きつ沈みつしている浮標(うき)などが見えようはずがなかった...
海野十三 「軍用鮫」
...他のみちづれと袂をわかちて家路はるけき野中の路の...
大町桂月 「月譜」
...はるけき水平線に沈む陽を...
R.W. チェンバース R.W. Chambers The Creative CAT 訳 「四風の街」
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三好達治 「老いらくの身をはるばると」
...別れ路(ぢ)に添へし小櫛をかごとにてはるけき中と神やいさめしこの御歌に源氏は心の痛くなるのを覚えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...薪こる思ひは今日を初めにてこの世に願ふ法(のり)ぞはるけき経声も楽音も混じっておもしろく夜は明けていくのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...絶えせじのわが頼みにや宇治橋のはるけき中を待ち渡るべきなどとだけ言い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...近代感覺からはるけきものだ...
吉川英治 「折々の記」
...つづらをりはるけき山路登るとて路に見てゆく竜胆の花散れる葉のもみぢの色はまだ褪(あ)せず埋めてぞをる竜胆の花をさびしさよ落葉がくれに咲きてをる深山竜胆の濃むらさきの花摘みとりて見ればいよいよむらさきの色の澄みたるりんだうの花越ゆる人まれにしあれば石出でて荒き山路のりんだうの花笹原の笹の葉かげに咲き出でて色あはつけきりんだうの花また...
若山牧水 「秋草と虫の音」
...わが登る天城の山のうしろなる富士の高きはあふぎ見飽かぬ山川に湧ける霞の昇りなづみ敷きたなびけば富士は晴れたりまがなしき春のかすみに富士が嶺の峯なる雪はいよよ輝く富士が嶺の裾野に立てる低山の愛鷹山はかすみこもらふ愛鷹の裾曲(すそみ)の濱のはるけきに寄る浪白し天城嶺ゆ見れば伊豆の國と駿河の國のあひにある入江の眞なか漕げる舟見ゆ野や濱や山の上から見た富士山のみを書いて來た...
若山牧水 「樹木とその葉」
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