...葉子はいとしさ悲しさで胸も腸(はらわた)も裂けるようになった...
有島武郎 「或る女」
...仁右衛門は腸(はらわた)をむしられるようだった...
有島武郎 「カインの末裔」
...実にこの生きている腸(はらわた)であった...
海野十三 「生きている腸」
...なんという囚人の腸(はらわた)なんだ...
海野十三 「生きている腸」
...帆村の腸(はらわた)は...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...はらわたではなくて...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...「うむ――」竜之助は憤(いきどお)りを腸(はらわた)まで送り返すために拳(こぶし)にまで力が入って...
中里介山 「大菩薩峠」
...わが隠し事を腸(はらわた)まで見透かされた狼狽(ろうばい)から...
中里介山 「大菩薩峠」
...わしはなんとなく腸(はらわた)に沁(し)みるような心持がした...
中里介山 「大菩薩峠」
...腸(はらわた)だけ抜いた犬が...
中島敦 「環礁」
...真黒になった腸(はらわた)の出た畳(たたみ)が敷いてあって机などは更にない...
「落第」
...腸(はらわた)を絞るような声と...
原民喜 「廃墟から」
...腸(はらわた)には古今以下の臭味深く染み込みて終に之を洗ひ去る事能はざりしなり...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...冬は四季を通じての庭のはらわたを見せるときである...
室生犀星 「冬の庭」
...一たび顧みるときは人の腸(はらわた)を断たむとす...
森鴎外 「うたかたの記」
...腸(はらわた)を掻きむしられ...
吉川英治 「大岡越前」
...はらわたをしぼられるような苦渋にみちた顔していたが……やがてわれに返ッた深栖三郎は...
吉川英治 「私本太平記」
...裏の山に鳴く昼時鳥(ひるほととぎす)の声にも腸(はらわた)を断たれるような心地がした...
吉川英治 「親鸞」
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