...魚(さかな)の腸(はらわた)から抜出した怨霊(おんりょう)ではねえかと思う...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...洞簫(どうせう)の声(こゑ)は嚠喨(りうりやう)として蘇子(そし)の膓(はらわた)を断(ちぎ)りたれど終(つひ)にトテンチンツトンの上調子(うはでうし)仇(あだ)つぽきに如(し)かず...
三文字屋金平 「為文学者経」
...目の前のテーブルの上に寝そべる生ける腸(はらわた)と...
海野十三 「生きている腸」
...生ける腸(はらわた)チコの生育実験をまず一段落とし...
海野十三 「生きている腸」
...切腹して自分のはらわたの中に押しこむという着想は「隠す」ためではないけれども...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...魚の腸(はらわた)のように疲れて帰って来ていたのに……この嘘つき男メ! 私はいつもあなたが用心をして鍵(かぎ)を掛けているその鞄を...
林芙美子 「新版 放浪記」
...腸(はらわた)を絞るような声と...
原民喜 「廃墟から」
...彼のはらわたは煮えくりかえった...
本庄陸男 「石狩川」
...そのはらわたの鈍い月光の虹...
宮澤賢治 「うろこ雲」
...とてももう腸(はらわた)もちぎれるようでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...○塩辛は鰹魚(かつお)の腸(はらわた)なり...
村井弦斎 「食道楽」
...はらわたがみんな溶けてしまったようで...
山本周五郎 「季節のない街」
...はらわたへしみとおるようだ」源六はうっとりと眼を細くしながら云った...
山本周五郎 「柳橋物語」
...ただ悲風のみ腸(はらわた)を断つ...
吉川英治 「三国志」
...この音(ね)は腸(はらわた)に沁む...
吉川英治 「私本太平記」
...はらわたをしぼられるような苦渋にみちた顔していたが……やがてわれに返ッた深栖三郎は...
吉川英治 「私本太平記」
...この秦明の腸(はらわた)はさほど腐ッてはいませんぞ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「腸(はらわた)に沁(し)みるようだ」天堂一角は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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