...悉(ことごと)くはらりと切れてしまうた...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...片手に梅の枝をかざした儘片手に紫匂(むらさきにほひ)の袿(うちぎ)の袖を輕さうにはらりと開きますと...
芥川龍之介 「地獄變」
...褄(つま)の折端(おりはし)へはらりと溢(こぼ)れた...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...振離(ふりはな)すと、床(ゆか)まで落ちず、宙ではらりと、影を乱して、黒棚(くろだな)に、バツと乗る、と驚駭(おどろき)に衝(つ)と退(すさ)つて、夫人がひたと遁構(にげがま)への扉(ひらき)に凭(もた)れた時であつた...
泉鏡花 「印度更紗」
...手巾(ハンケチ)をはらりと取(と)る...
泉鏡太郎 「艶書」
...一本(ひともと)白百合(しらゆり)がはらりと仰向(あをむ)けに溢(こぼ)れて落(お)ちた……ちよろ/\流(なが)れに影(かげ)も宿(やど)る……百合(ゆり)はまた鹿(か)の子(こ)も...
泉鏡太郎 「艶書」
...」はらりと沈(しず)んだ衣(きぬ)の音で...
泉鏡花 「縁結び」
...振(ふり)をはらりと手許へ返して...
泉鏡花 「婦系図」
...雀踊青い眉(まゆ)したたをやめが金(きん)の墨絵(すみゑ)の扇(あふぎ)にてそつとまねけばついとくるはらりとひらけばぱつととぶ...
竹久夢二 「どんたく」
...鐵扇はらりと開き...
太宰治 「お伽草紙」
...そうして両腕を私の項(うなじ)に廻して羽二重の結び目をはらりと解いた...
谷崎潤一郎 「秘密」
...彼ははらりとしたが...
徳田秋聲 「水ぎわの家」
...はらりとした形も...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その水玉がはらりとこぼれると...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...なにとぞ兄の身をお立て下されまして」女は涙をはらりと落して...
中里介山 「大菩薩峠」
...石灰を撒いて居る百姓の短い姿がはらりと見えて居る...
長塚節 「おふさ」
...はらりと下る前髪の毛を黄楊(つげ)の櫛(びんぐし)にちやつと掻(か)きあげて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...そして猶工合のわるい事には何分の一秒かの間隔をおいて女の頭の皮の髪にもつれた脂じみた黄楊の櫛がはらりと彼の足許に落ちたのである...
森於菟 「屍体異変」
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