...片手に梅の枝をかざした儘片手に紫匂(むらさきにほひ)の袿(うちぎ)の袖を輕さうにはらりと開きますと...
芥川龍之介 「地獄變」
...はらりと捌(さば)いて廊下へ出た...
泉鏡花 「悪獣篇」
...褄(つま)の折端(おりはし)へはらりと溢(こぼ)れた...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...その胸ではらりと拡げ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...」とはらりと立って...
泉鏡花 「女客」
...振(ふり)をはらりと手許へ返して...
泉鏡花 「婦系図」
...」はらりと、やや蓮葉(はすは)に白脛(しらはぎ)のこぼるるさえ、道きよめの雪の影を散らして、膚(はだ)を守護する位が備わり、包ましやかなお面(おもて)より、一層世の塵(ちり)に遠ざかって、好色の河童の痴(たわ)けた目にも、女の肉とは映るまい...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...雀踊青い眉(まゆ)したたをやめが金(きん)の墨絵(すみゑ)の扇(あふぎ)にてそつとまねけばついとくるはらりとひらけばぱつととぶ...
竹久夢二 「どんたく」
...」奔湍から首をぬつと出して、見る見る一尺ばかり岩壁によぢ登りかけては、はらりと落ちる...
太宰治 「津軽」
...羽がはらりと脱げたようになった...
田中貢太郎 「竹青」
...秋はここにも紅(くれない)に照れる桜の葉はらりと落ちて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...白い布がはらりと解け...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...芋の葉からはらりとこぼれた露の玉よりも...
豊島与志雄 「道連」
...はらりと下る前髮の毛を黄楊(つげ)の櫛(びんぐし)にちやつと掻きあげて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...はらりと下(さが)る前髮(まへがみ)の毛(け)を黄楊(つげ)の櫛(びんぐし)にちやつと掻(か)きあげて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...栗原亮一(くりはらりょういち)氏らの厚遇を受け給いぬ...
福田英子 「妾の半生涯」
...栗原亮一(くりはらりょういち)氏ら頻(しき)りにわれに説きて...
福田英子 「妾の半生涯」
...「といひてはらり」と語ったと記している...
柳田国男 「雪国の春」
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