...読ませやうとする上からはかういふ好奇心を引くやうなみだしをつけることも必要なことかもしれないがよむ方ではみだしの割にはよんでしまつてから「なあんだ」と云う風につまらながつて仕舞つてだん/\に興味を引かなくなつて仕舞ひはしないかと思はれる...
伊藤野枝 「女教員の縊死」
...役者の顔の隈取りはとても日本ではみられないおもしろさがあった...
上村松園 「余齢初旅」
...」と言つて涙をこぼしてゐたのを僕はみてゐたことがある...
小穴隆一 「二つの繪」
...正造の顔はみるみるうちに充血してきた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...町を行く人はみんな帽子をきてるぢやありませんか...
薄田泣菫 「茶話」
...所謂官吏はみずからの吏道の必要を認識し出したのだ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...それらの車はみな舗石道(しきいしみち)のまんなかを進んでいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それはみな島をめがけて帰ってくる烏だということがわかる...
中勘助 「島守」
...「我」はみじめに踏みつぶされたが...
中島敦 「李陵」
...借(か)りた丈(だけ)の給金(きふきん)はみんな取(と)つくる返(け)えされんのよ...
長塚節 「土」
...母はみんなに引きとめられて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...味噌汁の中に石見銀山(いはみぎんざん)が入つて居たり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ネフリュウドフはみつからぬものかと思う...
林芙美子 「新版 放浪記」
...それ等はみんな貴方にわかつて居る筈です...
平出修 「計畫」
...しかも存在の根據たる事實はみづからのうちに否定の契機を含む故に...
三木清 「歴史哲學」
...太郎はみんなかあさんのところへ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あれはみんな嘘で……」私は又暗い気持になりかけたが...
夢野久作 「冥土行進曲」
...生きて帰って来た者はみな...
吉川英治 「新書太閤記」
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