...それはまるで見なかった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...今度は他の家へはマメに出掛けるくせに社のものの方へはまるきり鼬(いたち)の道てのは余(あん)まり義理を知らなさ過ぎるぜと...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...その当座はまるで嫁入咄が定(きま)った少女のように浮き浮きと噪(はしゃ)いでいた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...今いった条件にあてはまるわけだ」「すると……」土居は愕きの目をみはって...
海野十三 「地獄の使者」
...「今日は主人が釧路(くしろ)に行ったもんで……」それはまるで百成の眼がうるさくて来れなかったと言わんばかりだった...
高見順 「いやな感じ」
...風の音はまるで海の大波のように小屋の屋根の上をのりこして向うの野はらにぶつかる...
高村光太郎 「山の雪」
...――とにかく形式はルソオのようなところはあっても味はまるでちがうと思う...
寺田寅彦 「二科会展覧会雑感」
...頬はまるでブルドッグ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...お島たちはまるで今までの争いを忘れてしまったように...
徳田秋声 「あらくれ」
...ひいてるものはまるで他人の作ででもあるかのように思われた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今までとはまるで別物のように私の眼に映ったのです...
夏目漱石 「こころ」
...私はまるで恋人に会いに行くようにいそいそと...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...野原はまるで羊皮の外套でも頭からすつぽり被せられたやうな真の闇に塞されてしまつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...この言葉は支那人に特に当てはまるように思われる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その霧はまるで矢のやうに林の中に降りてくるのでした...
宮沢賢治 「かしはばやしの夜」
...野原はまるで幻燈(げんとう)のようでした...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...荒ごなしどころか折々はまるのままで送ってよこす事もあるからツイ喧嘩(けんか)も始めるようなものさ...
村井弦斎 「食道楽」
...使いに立った者の面(おもて)はまるつぶれでもあるし……と...
吉川英治 「新書太閤記」
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