...そんなことにはまるで無関心であるらしく...
モオパッサン 秋田滋訳 「狂女」
...農民達の方はまるで訓練もなく...
有島武郎 「私有農場から共産農団へ」
...トコロテンはまるで味がなく...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...最初の日はまるでゼロであったが...
岩野泡鳴 「猫八」
...自分の感じはまるでちがっていた...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...しかしちょうど家庭にはまるような...
徳田秋声 「仮装人物」
...あなたはまるで私達を踏みつけにした仕業をしておいて...
豊島与志雄 「反抗」
...新橋で逢(あ)った時はまるで見違えるようだった...
夏目漱石 「虞美人草」
...先生の学殖(がくしょく)とか造詣(ぞうけい)とかを批判する力はまるでなかった...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...けれども未来の妻(さい)という観念はまるで頭に無かった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...その文字に当てはまるような隠し場所を拵(こしら)えた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いったい女中が何人居るのか僕はまるでリレーのように次から次の女中へと渡(わた)されて...
林芙美子 「魚の序文」
...私が今まで生きのびて行けたのはまるで奇蹟ではないかとおもはれる...
原民喜 「二つの死」
...倦怠(アンニュイ)とはまるで正反対のあの幸福な気分...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...あれはまるでぢつとしてゐる肖像畫みたいなのだよ...
堀辰雄 「ヴェランダにて」
...……「どうして僕のお母さんを知っていたの?」「だってあなたのお母様は運動会のとき何時(いつ)もいらっしってたじゃないの? そうして私のお母様といつも並んで見ていらしったわ」私はそんなことはまるっきり知らなかった...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...わたしはまるで章魚(たこ)のやうに酔ひ痴れてゐるとも...
牧野信一 「湖の夢」
...何か効果があるかも知れないから……」以上の会話はまるで虚言のように態とらしく見えるかも知れない...
松永延造 「職工と微笑」
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