...改名主どものはびこる世の中が...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...東亜の空にはびこる暗雲の乱れそめては...
石川啄木 「詩」
...この世の隅から隅まで殘るくまなくはびこるに到つたといふ事になつてゐるが...
太宰治 「お伽草紙」
...三つ葉も庭一面にはびこる...
外村繁 「澪標」
...敬太郎はこういう実地小説のはびこる中に年来住み慣れて来た須永もまた人の見ないような芝居をこっそりやって...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...山にはびこる樹(き)がさあと靡(なび)いた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...柔和(にゅうわ)なる者はこの世を嗣(つ)ぐ「憎(にく)まれ子(こ)世にはびこる」という俗諺(ぞくげん)があるが...
新渡戸稲造 「自警録」
...世にはびこるものは憎まれる...
新渡戸稲造 「自警録」
...すなわち悪い意味において麦がはびこるのである...
新渡戸稲造 「自警録」
...しかるにはびこるほうからいえば...
新渡戸稲造 「自警録」
...現に世にいわゆるはびこる人を見るに...
新渡戸稲造 「自警録」
...世にはびこる者は憎まれるということは...
新渡戸稲造 「自警録」
...何処(どこ)から吹く風なのだ!情事ははびこる かびが生える美しい思想とか善良な思想と云うものがないおびえて暮しているみんな何かにおびえている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...はびこるにまかせた青苔や雑草は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...彼は夷族のはびこる荒蕪地(こうぶち)に...
本庄陸男 「石狩川」
...國を擧げてモダアンといふ言葉に不當の値打をつけてゐる心根のはびこる限り...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...それが浅ましい狂信のはびこる温床であった...
和辻哲郎 「鎖国」
...そのためについに浄土の往生を願うごとき邪路さえもはびこるのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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