...時々緋鯉(ひごひ)のはねる水音がして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...どろぼうのうわまえをはねるというやつですね...
江戸川乱歩 「影男」
...しぶきのはねる模様でも...
太宰治 「魚服記」
...朝の雨すこし、山から山があふれてくる、涼しい風がふきぬける、蜩が鳴く、池の鯉がはねる、うまい酒がます/\うまい...
種田山頭火 「其中日記」
...皆の笑うのもかまわずやたらに飛びはねることよりしなかった...
壺井栄 「赤いステッキ」
...パチパチ焚火のはねる音がした...
戸田豊子 「鋳物工場」
...そして活動がはねるまでに向うへ着かなくちゃならなかった...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...飛びはねる面白さのために石ころの間を登ったり滑(すべ)ったりする...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...両親の膝の上で飛びはねる時なんか...
豊島与志雄 「裸木」
...この子は熱いのきらひだよ」子供は飛びはねるやうにして流しへ出て來たが...
林芙美子 「うき草」
...古びた石垣の静かなたたずまい、土堤の形のよい松の姿、かすかな漣(さざなみ)を立てている濠、はねる鯉、柳の並木、空からさすやわらかな月光――そういうものが、すこしずつ、警察署でのささくれだった金五郎の気持をほぐして行く...
火野葦平 「花と龍」
...鯉がたくさんいるらしく、水の落ちるところで、ときどきはねる...
火野葦平 「花と龍」
...燃すとぱちぱちとはねる木でがす...
柳田国男 「雪国の春」
...そいつがはねるけしきをみせないので次を突つき...
山本周五郎 「季節のない街」
...バケツの水がはねる...
山本周五郎 「留さんとその女」
...跳ぶこともはねることもできなくなつていた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...何かピチピチとはねる水桶をさげて...
吉川英治 「江戸三国志」
...と小魚のはねる流れの瀞(とろ)に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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