...溌溂(はつらつ)と銀のように躍(おど)っていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...男が女装しているものとはあの溌溂(はつらつ)たる肉体美から云って信じられない...
海野十三 「赤外線男」
...その間ぬけさがたちまち溌剌(はつらつ)と生きて来て晩年の偉大を成している...
高村光太郎 「九代目団十郎の首」
...溌剌(はつらつ)としたピアノの音が...
田中英光 「オリンポスの果実」
...溌剌(はつらつ)とした生色ある女の相に変って行く面白さ...
谷崎潤一郎 「秘密」
...それでいてどこか溌剌(はつらつ)としたところのあるような妓だったが...
田山花袋 「日本橋附近」
...またかの筍掘(たけのこほ)りが力一杯に筍を引抜くと共に両足を空様(そらざま)にして仰向(あおむき)に転倒せる図の如きは寔(まこと)に溌剌(はつらつ)たる活力発展の状を窺(うかが)ふに足る...
永井荷風 「江戸芸術論」
...思いも寄らぬ溌溂(はつらつ)さがあり...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...自分が遺伝的に持っている溌剌(はつらつ)たる想像の力に微笑(ほほえ)んだのだった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...形成というもののはつらつとした...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...鮪(まぐろ)と鯛(たい)と鰹が海の色に輝きながら溌溂(はつらつ)と上って来た...
横光利一 「花園の思想」
...すべての部門に溌剌(はつらつ)たる革新を断行なさるべきではないかと考えられます」耳を傾けていた曹操は...
吉川英治 「三国志」
...文化は溌剌(はつらつ)と清新を呈してきて...
吉川英治 「三国志」
...溌剌(はつらつ)と迎え取らねばならぬ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あの撥剌(はつらつ)とした春の草のような生気が...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...確かに院展の日本画には生気溌剌(はつらつ)たる所があるかも知れない...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
...溌剌(はつらつ)とした気持ちが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...一つの溌剌(はつらつ)として活きた心に触れなくてはならぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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