...それはまるで貞世が始終見ているらしい悪夢の一つよりもさらにはかないものではないか...
有島武郎 「或る女」
...はかない喪章(もしょう)の旗です! 王たちは...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...そうしてさびしいはかない苦痛(くつう)が...
伊藤左千夫 「老獣医」
...はかないをかしさを覚える...
種田山頭火 「行乞記」
...一時のはかない心休めに...
中里介山 「大菩薩峠」
...はかない報告に安心して居るよりしかたなかったのである...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...はかない望みだった...
野村胡堂 「胡堂百話」
...はかない習慣に落ちてしまふのである...
林芙美子 「浮雲」
...PCL食堂ではかない朝食をして...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...はかないものではある...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...こう云うはかない身の上になったのは...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...夢の中のはかない夢のやうに...
牧野信一 「山の見える窓にて」
...こうしたはかない子供心の遣瀬(やるせ)なさを感じながら日ごと同じ場所に立つお屋敷の子の白いエプロンを掛けた小さい姿を...
水上滝太郎 「山の手の子」
...女の前ではどんなに気を張ってもうなだれる自分の心をいかにもはかないものに思った...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...夢と言ってよいほどのはかない逢う瀬が...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...このはかない性情の人...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こんな曲りかけた家などに配合すると藪からしの太い蔓も忍草(しのぶぐさ)よりもはかない風情(ふぜい)が見えないでもない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...わらぢをはかないでもいゝのかと嬉しかつた...
吉川英治 「折々の記」
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