...片っぱしに桂庵(けいあん)(口入屋)ののれんをくぐったが...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...でも今はすっかり色の褪(あ)せた暖簾(のれん)がかかっていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...水みたいに、のれんみたいに、そのまま身をまかせるんだ...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...まだ自転車にのれんの?」こんどは小ツルだった...
壺井栄 「二十四の瞳」
...親方の暖簾(のれん)を眠(ねむ)たそうに煽(あお)る...
夏目漱石 「草枕」
...今度は佐久間の暖簾(のれん)に関(かかわ)らずには済みそうもありません...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...橋のたもとに「元祖あべ川餅」の、のれんを見て、川の向うをながめると、二つ並んだ山の姿――「あ、見たことのある山だ」と、思わず口走ったが、これも保永堂版五十三次の「安倍川」で馴染みの図柄である...
野村胡堂 「胡堂百話」
...暖簾(のれん)の間から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...視線で描いた大きい弧がツイ鼻の先の花色暖簾(のれん)の隙間を見落して居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...幾つかの大名屋敷の御用まで勤めている鳴子屋の暖簾(のれん)に傷をつけて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...丁度店暖簾(のれん)を覗いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのさきが長四畳(ながよじょう)と台所ののれん口がある...
長谷川時雨 「神田附木店」
...夜明までも知らん顔をして主人はのれんを引っこめようともしない...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...腕を避ける暖簾(のれん)であるのに驚かされる...
森鴎外 「雁」
...店先に掛ける暖簾(のれん)には...
山本周五郎 「青べか物語」
...店先に掛ける暖簾(のれん)には...
山本周五郎 「青べか物語」
...「お吉」と染めた色のれんが掛けてあり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...あわてて外(はず)しかけたのれんを戻すと上へ駆(か)けあがって...
吉川英治 「江戸三国志」
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