...腰から上をのめるように前に出して...
有島武郎 「溺れかけた兄妹」
...今日(けふ)もまた酒のめるかな!酒のめば胸のむかつく癖(くせ)を知りつつ...
石川啄木 「悲しき玩具」
...コーヒーのおいしいところがのめるのだけれど……」艇長のもどってくる様子はなかった...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...帰ると宅(うち)の温かい牛乳がのめるし...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...前方へ身体が激しくのめるので...
豊島与志雄 「轢死人」
...突き倒されて直ぐに突んのめる駒井能登守...
中里介山 「大菩薩峠」
...とのめるように私の床の側(そば)に坐りながら...
二葉亭四迷 「平凡」
...麦畑へ飛び降りるやいなや狐のように前へのめると...
牧野信一 「鬼涙村」
...「わあッわあッ」と、叫んだが、平之進、引く息を、一つ大きくして、「う、う、う、う――」と、叫びが、呻きに変って、地面にのめる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お茶がのみたいときのめるのに何をか云わんやと思うのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...刀を打落されてのめると...
山本周五郎 「いさましい話」
...そこをはっきりつきとめたいと思ったからだ」「いまでも」おすえはつまずいてのめるような口ぶりできいた...
山本周五郎 「さぶ」
...コロコロと突ンのめるなり前へ翻筋斗(もんどり)打ったらしく...
吉川英治 「江戸三国志」
...土にのめるばかりな苦しみにあえぎつつも...
吉川英治 「三国志」
...逃げようとて、この鬼六が、逃がすものかわ」と、のめるが如く、なお追ッかけた...
吉川英治 「私本太平記」
...のめるが如く手をつかえた...
吉川英治 「新書太閤記」
...棒の一撃にのめるであろうし...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「――わっ」二人ほどが、のめるように、逃げ出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
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