...どこからでもこの山塞へしのびこむのだ...
海野十三 「少年探偵長」
...そして彼女のしなやかな手が課長の卓上にのびて研究ノートの頁(ページ)をぱらぱらと音をさせて開いた...
海野十三 「四次元漂流」
...しのび足で部屋の中へはいってきました...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...やがて、三人のくっきょうな店員が、シャツ一枚の姿で、脚立(きゃたつ)やこん棒などを持って、しのび足で、はいってきました...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...ふと聞きなれししろがねの聲(こわ)ざし柔(やは)きしのび音に...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...生命(いのち)が延(のび)るような気がするね...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...のびのびと解放された気持で...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...寸のびの一刀を引きぬきざま...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...のびのびとした、いゝ家の息子だと聞いてゐただけに、この急激な変りかたは、何ともゆき子には気の毒に思へた...
林芙美子 「浮雲」
...上田も間のびした口調で云つた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...自分の身体がのびてしまうことだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...ひとつずつ烏を雁木にひっかけて小田原町のほうへ逃げのびてしまった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...もう夕方の香りの有りそうなもやがかなり下りて川で洗われてしっとりとつやのある背の馬が思うままにのびた草を喰べながら小馬を後につれながら同じ池のふちを歩いて居た...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...護国寺の方から市電が池袋までのびるところで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...のびのびと手足をのばすことでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ずっとのびているそうです...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...家の中へしのび入れた...
吉川英治 「治郎吉格子」
...短い老先を生きのびたとて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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