...モウ一週間も其余も病んでゐたものの様に見えた...
石川啄木 「鳥影」
...何だか正体を見極めることを遅らそうとするものの様であった...
江戸川乱歩 「悪霊」
...一匹の金色のけだものの様に...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...彼は遂に意を決したものの様に...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...浴衣は僕のものの様です...
江戸川乱歩 「鬼」
...赤い粘膜そのものの様な顔が...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...不気味な生きものの様に...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...それはそれはまるで触ると毀れるものの様にオドオドした可愛がり様を...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...当然その後から行く可きものの様に急いで歩き出した...
高村光太郎 「珈琲店より」
......
高村光太郎 「智恵子抄」
...見合いもお祝言(しゅうげん)も同じものの様な気がしていましたから...
太宰治 「きりぎりす」
...それを見てゐると自分の行く先を知るものの様には思へない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...どんどん背の伸びて育ちゆく子供達を象徴するものの様に思はれる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...これは河原の石の印象を人妻の心であらはさうとしたものの様であるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...此の中に私と云うものが一人居るばっかりにつくりなされたものの様にも思う...
宮本百合子 「秋霧」
...お主の細工ものの様な足が一寸も休まずに歩くのを見ると目の廻るほど私は気にかかる――精女 いつもいつも御親切さまに御気をつけ下さいましてほんとうにマア...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...その周囲からまるで離れたものの様にして居る姿を見守って居ると...
宮本百合子 「雨が降って居る」
...その小汚(こぎたな)い窓の真正面にそれこそ玲瓏を極めた大富士の姿が曙のあやを帯びて如何にも光でも発するものの様に聳えているのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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