...」交野(かたの)の平六(へいろく)が、斧(おの)の柄(え)をたたいて、こうののしると、「おう」という答えがあって、たちまち盗人の中からも、また矢叫(やたけ)びの声が上がり始める...
芥川龍之介 「偸盗」
...二人のののしる声と...
芥川龍之介 「偸盗」
...さも性根(しょうね)なしとののしるかの様子で女の方を見た...
岩野泡鳴 「耽溺」
...缶の胴中にかいてある三角だの火の玉だののしるしを指しながら...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...秀ちゃんは吉ちゃんの裏切りをののしる...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...その日は、四日の弓の試合で負けたはうの人たちが、勝つた人たちにごちそうするといふ事になつてゐて、将軍家もそれは面白からうと御自身も皆に御酒肴をたまはり宴をいよいよさかんになさいましたので、その夜の御宴は笑ふもの、舞ふもの、ののしるもの、或いはまた、わけもなく酔ひ泣きするもの、たはむれの格闘をするもの、いつものお歌や管絃の御宴とは違つて活気横溢して、将軍家には、このやうな狼藉の宴もまた珍らしく、風変りの興をお覚えになるらしく、常に無くお酒をすごされ、かたはらの相州さま広元入道さまを相手に軽い御冗談なども仰せられてたいへん御機嫌の御様子でございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...やたらと口をゆがめて「群」をののしる...
太宰治 「徒党について」
...「妻をののしる文...
太宰治 「HUMAN LOST」
...御者のののしる声...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...泣く者やののしる者...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自己の周囲の凡てに「限られたるもののしるし」を認めて胸をさされるのであった...
中島敦 「狼疾記」
...ののしると同時にビートリスの手首をつかんで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
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三好達治 「艸千里」
...ののしる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...またおそるべきもののしるしでありました...
柳田國男 「日本の伝説」
...家来どものののしる声を聞いて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ただ、燃えいぶった煙と、ののしる声と、太刀や槍(やり)の音ばかりが、ものすごくましていった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...敵をののしることによって敵を憤激させれば...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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