...それからねばねばしたのとである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...このうえにもっときみは説明をくわえますか」「その黒いペンキのようなもの――それは非常にねばねばしたもので...
海野十三 「怪星ガン」
...そのねばねばしたまっ黒いものに包まれ...
海野十三 「怪星ガン」
...舌のとけるやうにあまくねばねばとして嫉妬のたのしい心持にも似た淡雪りんご...
大手拓次 「藍色の蟇」
...あの子は、ねばねばして、気味がわるいから、あなたに一度うんと叱っていただきたいと思いまして、と奥さんが言い、旦那さんは、そうか、どこにいるんだ、と言い、奥さんは平然と、どこかそこらにいるでしょう? と言い、旦那さんは、つかつかと私の隠れている机のほうに歩いて来て、おいおい、そんなところで何をしているのだ、ばかやろう、と言い、ああ、私はもそもそと机の下で四つ這(ば)いの形のままで、あまり恥ずかしくて出るに出られず、あの奥さんがうらめしくてぽたぽた涙を落しました...
太宰治 「男女同権」
...ねばねばした手が私の手に触れ...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...ねばねばした赤土で...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...パリーのねばねばした舗石路の上に出た...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ポリシーのねばねばした蛇(へび)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...少し粘々(ねばねば)しすぎる...
直木三十五 「大阪を歩く」
...かうして私の生命(いのち)や肉體(からだ)はくさつてゆき「虚無」のおぼろげな景色のかげで艶めかしくも ねばねばとしなだれて居るのですよ...
萩原朔太郎 「青猫」
......
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...私には縁遠いねばねばした世界だ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...砂や石が作られるあのねばねばした物質を導き...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...早くいらしって」ねばねばするような甘い声で...
山本周五郎 「山彦乙女」
...道誉はねばねばとその悪戯(いたずら)ごころを快楽(けらく)するように...
吉川英治 「私本太平記」
...ねばねばする空気……『なに考えてんだィ...
蘭郁二郎 「古傷」
...生れたての赤ん坊はねばねばだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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