...ともかくここを当分の塒(ねぐら)にしてと思い定めたことである...
岩本素白 「雨の宿」
...きょうはひどく寒(さむ)いねぐらいのことは...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...鳥が塒(ねぐら)を飛び立つように裏門から出て行くのであろう...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...旅人はさながら疲れた鳥がねぐらを求めるように...
田山花袋 「田舎教師」
...塒(ねぐら)におくれた烏(からす)が三つ四つと帰りを急ぐ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...三番烏が鳴いてもまだ起きずにゐるとねぐらをたつてゆく彼らがちゆうちゆういひだすのを自分の寐坊を笑つてるやうな気がして大急ぎで床をでる...
中勘助 「銀の匙」
...秋はまわりの山の木が落葉するためか鳥はみなこの島をめがけてねぐらをもとめにくる...
中勘助 「島守」
...気味悪く人を呼ぶ船饅頭(ふなまんじゅう)の声を塒(ねぐら)定めぬ水禽(みずとり)の鳴音(なくね)かと怪しみつつ新大橋(しんおおはし)をも後(あと)にすると...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...今晩これからの塒(ねぐら)の心配でしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...おのおのの塒(ねぐら)へ帰る順序ですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...塒(ねぐら)につかせてやるのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...これではまるで北風が吹き込むための塒(ねぐら)です……諸君は既にお分りでせう...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...どうかしたのかねぐらいは噂(うわさ)し合っていたのである...
夏目漱石 「行人」
...これから塒(ねぐら)へ帰(けえ)る積りかえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夜のねぐらに急いでゐるのだ...
林芙美子 「瀑布」
...鶏が塒(ねぐら)に入らず梁の上に上がるので...
武者金吉 「地震なまず」
...「お別れだもの、まねぐらい、いいでしょ」「まねだけだよ」「心配しなくっても大丈夫よ」と、お豊は頷いた...
山本周五郎 「花も刀も」
...蜂須賀家のお金蔵(かねぐら)から...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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