...まるで塒(ねぐら)を荒らされた...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...塒(ねぐら)のような戸を潜(くぐ)ると...
泉鏡花 「婦系図」
...塒(ねぐら)におくれた烏(からす)が三つ四つと帰りを急ぐ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
......
土井晩翠 「天地有情」
...三番烏が鳴いてもまだ起きずにゐるとねぐらをたつてゆく彼らがちゆうちゆういひだすのを自分の寐坊を笑つてるやうな気がして大急ぎで床をでる...
中勘助 「銀の匙」
...気味悪く人を呼ぶ船饅頭(ふなまんじゅう)の声を塒(ねぐら)定めぬ水禽(みずとり)の鳴音(なくね)かと怪しみつつ新大橋(しんおおはし)をも後(あと)にすると...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...塒(ねぐら)から飛立つ小鳥の羽音にも例(たと)えよう...
永井荷風 「曇天」
...鴉(からす)がねぐらに帰り...
中里介山 「大菩薩峠」
...羽なく熱なき塒(ねぐら)です...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...自分の塒(ねぐら)を動きもしなかった様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大引け過ぎに塒(ねぐら)に歸るのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鳥がねぐらへ戻つたやうな安易さで……...
林芙美子 「暗い花」
...塒(ねぐら)へ急ぐ夕鴉(ゆうがらす)の声が...
二葉亭四迷 「浮雲」
...単にねぐらに帰るだけかもしれませんよ」「きっと最初はそうするじゃろ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...塒(ねぐら)に騒ぐ鳥の声を聞いて...
水上滝太郎 「果樹」
...「お別れだもの、まねぐらい、いいでしょ」「まねだけだよ」「心配しなくっても大丈夫よ」と、お豊は頷いた...
山本周五郎 「花も刀も」
...老人の塒(ねぐら)ではないらしい...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...僕(ぼく)は塒(ねぐら)さへ持(も)つてゐない...
若杉鳥子 「彼女こゝに眠る」
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