...ぬけ殻(がら)から測(はか)って六尺以上の青大将が居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...つぎの朝庭の赤い実のなる木に蝉のぬけ殻があったのをよくみればそばにぬけたばかりのみんみんがじっと休んでいた...
中勘助 「妹の死」
...「済まない、友造どん、お前にはなんとも済まないことだが、筋が立つの立たぬのというたちの仕事ではないので、拙者というものは、もう疾(と)うの昔に死んでいるのだ、今、こうやっている拙者は、ぬけ殻だ、幽霊だ、影法師だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...木の枝にかじりついた蝉(せみ)のぬけ殻と同じような形であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...まず橋の欄干に蝉のぬけ殻のようになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ぬけ殻のようなものさ」と言われた時に憤然として...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間というものの最後のぬけ殻を入れた器物の一つであったことを覚ったのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間のぬけ殻を蔵(しも)うた棺であることを知り...
中里介山 「大菩薩峠」
...堂塔伽藍(どうとうがらん)はぬけ殻(がら)であった...
吉川英治 「親鸞」
...空蝉(うつせみ)みたいな女のぬけ殻を...
吉川英治 「平の将門」
...魂のぬけ殻みたいに...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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