...三隻それも一隻はぬけぬけと脱税までして...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...図々しくもぬけぬけと舞い上ったりしてもいいものだろうか...
谷譲次 「踊る地平線」
...ぬけぬけと分捕ってしまった...
豊島与志雄 「怪異に嫌わる」
...ぬけぬけと茂太郎の前へ姿をあらわして来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...さすがの神尾主膳でさえが、このカンカン照っているお天道様の前に、ぬけぬけと、恥かしい色も更になく、起きぬけの、だらしのない姿をさらしている女の醜態に、目を蔽(おお)わないわけにはゆきませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうもぬけぬけとしているところを見れば...
中里介山 「大菩薩峠」
...それをぬけぬけとまた...
中里介山 「大菩薩峠」
...ぬけぬけとひとを小馬鹿にしたことを言っておいて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それどころか、再び諸君と落ち合うようなことがあると、またしても彼はさも親しげに振舞って、ぬけぬけと、『君はちっとも僕のところへやって来ないで、ひどいじゃないか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...さきほど確かに見えていた二三の男の不満な気持はぬけぬけとしたこの女の喚きに却(かえ)って鎮(しず)まっていたのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...ぬけぬけとうそぶいてゐた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...ぬけぬけと並べる盗賊の...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ぬけぬけと足を組んで大膽に見せびらかしてゐる圖は...
室生犀星 「巷の子」
...ぬけぬけと囈言(たわごと)を続けた...
室生犀星 「野に臥す者」
...ぬけぬけと口をふいたそのいい訳...
吉川英治 「江戸三国志」
...ぬけぬけと、そのお惚気(のろけ)、帰すことではございませぬぞえ」君立ち川の紅燈(こうとう)や人影は、まだ宵のような柳がくれのそよめきだった...
吉川英治 「私本太平記」
...一命だけは」「ぬけぬけと...
吉川英治 「新書太閤記」
...「市助」「はっ」「孫七(まごしち)(秀次)めが、ぬけぬけと、そんなことを、そちに取次がしたのか」「御意(ぎょい)のほども、いかがやと存じましたが」「頼(たの)うだ孫七郎は十七歳、あほうにはちがいないが、若いともいえる...
吉川英治 「新書太閤記」
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