...なぜお前はきょうこうしてぬけぬけと遊んでいられるんだい」「そんなことを聞いて...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...立案料に半分出そうというわけです」須原はぬけぬけとうそをついた...
江戸川乱歩 「影男」
...ぬけぬけと言えるものではない...
太宰治 「パンドラの匣」
...「おう! まさしく母上……にっくき曲者め! よくも母上をかかる無残至極な目にあわせおって! ぬけぬけと母上にばけおったな」と...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...ぬけぬけといった...
壺井栄 「二十四の瞳」
...さすがの神尾主膳でさえが、このカンカン照っているお天道様の前に、ぬけぬけと、恥かしい色も更になく、起きぬけの、だらしのない姿をさらしている女の醜態に、目を蔽(おお)わないわけにはゆきませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...ぬけぬけと出て行って...
中里介山 「大菩薩峠」
...ぬけぬけと悪事をつづけたのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...よくもぬけぬけとしていやがったな...
久生十蘭 「金狼」
...よくもぬけぬけとこんなくだらないことばかり書けたものだ! 人間のことが知らして貰ひたいや! おれは人間のことが知りたいのさ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...さきほど確かに見えていた二三の男の不満な気持はぬけぬけとしたこの女の喚きに却(かえ)って鎮(しず)まっていたのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...ぬけぬけと語るそういう連中に向い...
本庄陸男 「石狩川」
...その前に手をついて、ぬけぬけと、一身一命、御自由でござります――などと、並べ立てている奴の、奴根性(どこんじょう)は、ちょいと、この世で、二人とは見つかるめえ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...とりみだしていやあがる――おれほどの男の前で、ぬけぬけと、心の秘密をのろけるまで、魂をぶち込んでいやあがる――雪之丞が、震(ふる)え上るのも無理はねえ――「姐御、お前の、そのやさしい苦労というのが、どんなものか知れねえが、ぶちまけて言えば、おれの知っているある他所(よそ)のものが、大きな望みを持って、この江戸に足をふんごみ、いのちがけで大願を成就させようとあせっているのさ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それは正(まさ)しくあなた様の……」「何をッ……又してもぬけぬけと……」「イイえ……こればっかりは正(まさ)しく……」「エエッ……まだ云うかッ……」「イエ……こればかりは……」「黙れッ……ならぬッ」とお父様が仰有る途端に私を...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...道誉のぬけぬけという厚顔さを...
吉川英治 「私本太平記」
...「ぬけぬけと、ようそんな顔ができたものだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ぬけぬけと説明したものである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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