...弟が泥靴のままでぬかるみの中をかまわず歩いてゆく間に...
有島武郎 「星座」
...さっそくに参事官は往来のぬかるみのなかへ...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...日中になると霜がとけてぬかるみますから...
石川欣一 「山を思う」
...動物園の四坪(つぼ)半のぬかるみの中では...
高村光太郎 「ぼろぼろな駝鳥」
...雪解けのぬかるみを難儀しながら戸山が原にたどりついて...
太宰治 「火の鳥」
...おまけにぬかるみなどもあって...
太宰治 「メリイクリスマス」
...・工場のひゞきも雨となつた芍薬の芽・ぬかるみ赤いのは落ちてゐる椿雨あがり...
種田山頭火 「其中日記」
...ねむれない夜の百足が這うてきた這うてきて殺された虫の夜がふける日だまりの牛の乳房草の青さで牛をあそばせてゆふべ・てふてふつるまうとするくもり暮れてふるさとのぬかるみをさまよふ五月四日放下着...
種田山頭火 「其中日記」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...吹き添ふ微風に裏町の泥濘(ぬかるみ)も大方はかわきしかと思はれし昼過...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...「綺麗な靴を穿いてゐた者は心してぬかるみをよける...
長與善郎 「青銅の基督」
...ただ滑るような泥海(ぬかるみ)を知らぬ間(ま)に用意するばかりである...
夏目漱石 「虞美人草」
...夜中のから風がぬかるみをかわかしてくれた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...――(『ぬかるみの街道』に発表 『百田宗治詩集』を底本)...
百田宗治 「露西亜よ汝は飛ぶ」
...街灯のしたの音をたてて雨に打たれている泥濘(ぬかるみ)をみつめていた...
山川方夫 「演技の果て」
...ぬかるみへ脚を入れたりして...
吉川英治 「三国志」
...ぬかるみの死体を覗いてみた...
吉川英治 「私本太平記」
...終日のぬかるみと小糠雨(こぬかあめ)にまみれた姿で京都につき...
吉川英治 「私本太平記」
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