...雨(あめ)あがりの朝早(あさはや)く泥濘(ぬかるみ)の中(なか)を出(で)て來(き)たらしい...
泉鏡太郎 「艶書」
...そしてぬかるみの往来へ立って冷めたい雨に打たれるまでは...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...いや道路のぬかるみへ!今日も行乞しなければならない...
種田山頭火 「行乞記」
......
種田山頭火 「草木塔」
...ぬかるみの地べたへ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ねむい」
...いぶせき田舍の泥濘路(ぬかるみみち)を俥に搖られて...
近松秋江 「湖光島影」
...泥濘(ぬかるみ)のひどい道に古靴を引きずって役所から帰ると...
寺田寅彦 「やもり物語」
...墓場はじとじとしてぬかるみだらけ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「綺麗な靴を穿いてゐた者は心してぬかるみをよける...
長與善郎 「青銅の基督」
...冬のぬかるみの街を歩きつた...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...ぬかるみへ取って投げた...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...泥濘(ぬかるみ)の道を...
火野葦平 「花と龍」
...救ひやうのない泥濘(ぬかるみ)の野に行くより外ないのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ぬかるみの道を妹の柩について...
宮本百合子 「悲しめる心」
...その裏の炭俵を鋪いたどろどろになつたぬかるみを飛び飛びにあるきながら...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...地獄の水潦(ぬかるみ)で悪魔を威す姿だからな...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ぬかるみの中へ遠く抛(ほう)り出されて...
吉川英治 「松のや露八」
...背中まで泥濘(ぬかるみ)の跳ねを上げている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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