...重幸少年(しげゆきしようねん)の如(ごと)きは隣接(りんせつ)した小學校(しようがつこう)と二十戸(にじゆつこ)の民家(みんか)とを危急(ききゆう)から救(すく)ひ得(え)たのであつた...
今村明恒 「地震の話」
...そのうしろにじっと坐って母の背中を凝視(みつ)めている...
上村松園 「作画について」
...いつしかあぶら汗がねっとりとにじみでました...
海野十三 「怪塔王」
...ふみにじりました...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...遠くもない八幡(はちまん)の森や衣笠山(きぬがさやま)もぼんやりにじんだ墨絵の中に...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...ふたりで彼の前にじっと立っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...押し敷かれた古臭い二重廻(にじゅうまわ)しの翼(はね)を...
永井荷風 「深川の唄」
...その男はにじり寄って...
中里介山 「大菩薩峠」
...泪のにじんだ目をとじて...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...すぐ察して父のそばへにじりよると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...両の眼に涙がにじみ出してくる...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...しきりにじゃれついた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...書いたことは書いたが背中に冷汗がにじんできた...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...額には汗がにじんでいた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...踏みにじらんと追ひ迫り...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...クマ笹(ざさ)や木の根に血をにじませ...
吉川英治 「私本太平記」
...汗が額(ひたい)ににじんで来る...
吉川英治 「宮本武蔵」
...女の胸には血のあとがにじんでいた...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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