...やがて にこりとして...
五十公野清一 「一休さん」
...平靖号の船員も、相当死んだが、元気な虎船長や竹見水夫がいる限り、これにこりず、改めてさらに壮途(そうと)をつづけることであろう...
海野十三 「火薬船」
...房枝はさっきの自動車にこりて...
海野十三 「爆薬の花籠」
...前回は被害民が水中へとびこんで曳いてきたのにこりて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...訊いてみると女史はにこりともしないで...
薄田泣菫 「茶話」
...にこりともせずお婆さんの顏を...
太宰治 「お伽草紙」
...「考え直してみないかね?」やはり、にこりともせず、僕の眼をまっすぐに見ながら問いかける...
太宰治 「正義と微笑」
...悪いことはいわん! こんどこそこれにこりて...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...彼はさつきからにこりともしてゐなかつたが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...東京で羽田の潮干狩に行って汚いのにこりた...
田畑修一郎 「栄螺」
...彼をじっと見たままにこりともしなかったが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...もしもたつた一つの考えにこりかたまつたばか強情のアホウになることが殺人の方法だとすれば...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...寄(よ)せんな」女房(にようばう)は立(た)つた儘(まゝ)一同(どう)を見廻(みまは)して嫣然(にこり)としていつた...
長塚節 「土」
...「少し痩(や)せたようですね」「なにこりゃ私(あたし)の持前(もちまえ)だから仕方がない...
夏目漱石 「道草」
...ゆき子は或る宗教にこりかたまつてゐる様子だつたが...
林芙美子 「浮雲」
...にこりともなさらずに...
堀辰雄 「ほととぎす」
...このときだけはにこりとしてすぐ上衣の下へ砂糖を隠し...
横光利一 「旅愁」
...度々の失敗にこりた寄手は...
吉川英治 「私本太平記」
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