...片頬の面皰(にきび)をつぶしていた...
芥川龍之介 「将軍」
...赤く頬に膿を持った大きな面皰(にきび)を気にしながら...
芥川龍之介 「羅生門」
...不意に右の手を面皰(にきび)から離して...
芥川龍之介 「羅生門」
...それを男も女も同じ程度にきびしく感ずるものかどうかは知らない...
有島武郎 「或る女」
...葉子はふらふらとふだん空想していたその心持ちにきびしく捕えられて前後も知らず家を飛び出した事があった...
有島武郎 「或る女」
...『そりゃいかん! それはね英人にきびしく監視されて海底深くもぐり...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...『金毘羅利生記(こんぴらりしょうき)』を出版してマンマと失敗した面胞(にきび)だらけの息子(むすこ)が少しばかり貸本屋(かしほんや)学問をして都々逸(どどいつ)や川柳(せんりゅう)の咄ぐらいは出来た...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...それにしてもアノ美貌を誇る孔雀夫人が択りに択って面胞面(にきびづら)の不男を対手にするとは余り物好き過ぎる...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...私は私にきびしく注がれているそれらの眼を鞭(むち)のようにぴしぴしと感じた...
高見順 「如何なる星の下に」
...面皰(にきび)だらけの歌を十首ばかり作りあげ...
田中英光 「オリンポスの果実」
...顔に一つ二つ面皰(にきび)が出来...
豊島与志雄 「同胞」
...案外にきびしくて...
中谷宇吉郎 「長岡と寺田」
...きのうできたにきびだ...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...」そう言っておきながら、さて肚の中では、【大変(こと)だぞ、もしやイワンが『いいえ、旦那様、にきびどころか、肝腎の鼻がありゃしませんや!』とでも言ったらどうしよう!】と思った...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...面皰(にきび)の痕の滿面にはびこる...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...もし血気にはやってラヴェンナの勝利の残敵をあれほどにきびしく追撃しなかったならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...栄二にだけ特にきびしく当った...
山本周五郎 「さぶ」
...顎(あご)のにきびをつぶしている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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