...赤く膿(うみ)を持った面皰(にきび)のある頬である...
芥川龍之介 「羅生門」
...葉子はふらふらとふだん空想していたその心持ちにきびしく捕えられて前後も知らず家を飛び出した事があった...
有島武郎 「或る女」
...世界の美人を一人で背負(せお)って立ったツモリの美貌自慢の夫人が択(よ)りに択って面胞(にきび)だらけの不男(ぶおとこ)のYを対手に恋の綱渡りをしようとは誰が想像しよう...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...所の役人丹後の人や居(を)ると旅店毎(やどやごと)にきびしくたづねしゆゑ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...とその度毎にきびしく声を掛けてやらないと...
太宰治 「黄金風景」
...どんなにきびしく排撃しても...
太宰治 「HUMAN LOST」
...これは面瘡(にきび)だと呟いた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...紫色に爛(ただ)れたような面皰(にきび)が汚らしかった...
徳田秋声 「足迹」
...それこそまさにきびしい状態であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...にきびが出来たのってえ事が面白いんですか」「ええ...
夏目漱石 「草枕」
...あのにきび野郎に手籠にされた上...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」面胞(にきび)が一ぱいな...
長谷川時雨 「古屋島七兵衛」
...寒気は非常にきびしく...
久生十蘭 「海豹島」
...底深い人間心理がそこにきびしく漂つてゐるやうで...
正宗白鳥 「心の故郷」
...顔つきぜんたいは冷やかにきびしく...
山本周五郎 「さぶ」
...礼儀作法も武家なみにきびしく躾(しつ)けたが...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...特にきびしく監視されていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...周馬のにきびだらけの面相などとは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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