...また尋常(なみなみ)の犬にあらぬに...
巌谷小波 「こがね丸」
...黄色い酒がなみなみとつがれた...
海野十三 「間諜座事件」
...理智とともにスリルをもなみなみならず愛する意味で...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...淑女としての配慮のなみなみならぬことの立証でもあります」 そういって...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...なみなみと酒をついだ...
太宰治 「火の鳥」
...その女は初会(しょかい)から清三の人並みすぐれた男ぶりとやさしいおとなしい様子とになみなみならぬ情を見せたのであるが...
田山花袋 「田舎教師」
...その姿にはなみなみならぬもったいらしさが現われていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...なみなみと注いだコップに唇をあてた...
豊島与志雄 「反抗」
...なお一杯をなみなみと汲み置きをして...
中里介山 「大菩薩峠」
...まるで鉢になみなみと注(つ)いだ金色の酒のように...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...而も情感をなみなみと内に湛えた一つのいとしい生物のように思われるのであった...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...私たちの本質的なたっぷりさというものをなみなみと現実に活かした暮しぶり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...静かな眼になみなみならぬ光りがあり...
山本周五郎 「雨あがる」
...笄が落ちているのにふしぎはあるまい」「なみなみの品なればふしんはござりませぬが...
山本周五郎 「日本婦道記」
...二人の中に並べてなみなみと注(つ)いだ...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...元禄という文明のなみなみならぬ高さを感じて嬉しかった...
横光利一 「旅愁」
...あとはなみなみとした水を切る櫓(ろ)の音許(ばか)りだ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...なみなみと酌いでおくりゃれ」と...
吉川英治 「私本太平記」
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