...内供はなまじいに...
芥川龍之介 「鼻」
...なまじひの『正宗』のペーパーを附けたるものなどよりは...
大町桂月 「菅の堤の櫻」
...不浄観のことが分り易い仮名交(かなまじ)り文で書いてある書物は...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...なまじのことをしてはならぬ)小太郎は...
直木三十五 「南国太平記」
...なまじ胡麻化(ごまか)すよりも明(あから)さまに打明けてしまった方が...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...なまじ人跡の絶えた奥山でないだけ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...生濕(なまじめ)りの土の上へ坐つて居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なまじ吉太郎に娶合せようとしたのが仇で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此處でなまじつか言ひ譯の立つ者――例へば昨夜この家の屋根の下に居なかつたとか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「それが少しもわかりませんよ、尤もなまじつか、男つ振りが良いとか何んとか言はれて、此二三年は目に餘る道樂でした、師匠の文字花と一緒にしろと言つたと思ふと、半歳も經たないうちに、水茶屋の女と妙な噂を立てられ、今度は米屋のお孃さんを貰つてくれとせがんだり」我儘一杯に育つた、色好みの伜には、親の乙松も持て餘して居た樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なまじ劍術の一と手も心得て居るだけに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ほとんど打ち沈んだようなまじめさがこもっていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...なまじっかこっちで主題を選ぼうなどとしないで...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...みんなまじめな、酔いのさめた顔を見合せている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...なまじひ、知つたか振りは却つて見苦しいものだつた...
室生犀星 「京洛日記」
...なまじ医薬にたよったりすると自然を助けることにはならないで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...なまじ知らないほうがいいかもしれない...
山本周五郎 「めおと蝶」
...そんなまじめに聞く者があるものか」「それならよそでも聞いてごらんなさい...
山本周五郎 「柳橋物語」
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