...しかしだれがこの不条理な世相に非難の石をなげうつ事ができるだろう...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...矢野はいよいよとなればすべての希望をなげうつことができるように思うけれど...
伊藤左千夫 「廃める」
...身命をなげうつて国家につくすとか云つてもその実...
伊藤野枝 「従妹に」
...ありとあらゆる物をなげうつてみたらどうだらう...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...すべての望みもなげうつてしまひました...
鈴木三重吉 「ざんげ」
...橋の上に全財産をなげうつて鐵筋コンクリートの建築をするやうなものである...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...學者やパリサイ人らが姦淫の時捕えられた女を連れてきた時「なんじらの中罪なき人は先に石を彼になげうつべし」(ヨハネ聖福音書八ノ七)といったイエスの言葉に關連している...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...鍬をとる位は雑作(ぞうさ)ありません」「筆をなげうつ必要はありませんね...
中里介山 「大菩薩峠」
...聲を限りに呼びながら双つの腕を筬のやうになげうつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...声を限りに呼びながら双つの腕を筬のやうになげうつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...累卵(るいらん)を巌壁(がんぺき)になげうつような真似(まね)をして...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...非望をなげうつという筋の...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その數を頼みて貝殼をなげうつは...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...万事をなげうつこともあれば...
森鴎外 「寒山拾得」
...当然彼のために身命をなげうつのがいやになるであろうことを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...藩家のために一命をなげうつという壮烈な意気に酔っていた...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...甚だ羞じておる次第でありますが――いまふたたび一命をなげうつ気で...
吉川英治 「三国志」
...弓矢をなげうつのご決心は...
吉川英治 「神州天馬侠」
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