...同氏が全財産を投じ一身をなげうって設立されたものであった...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...いや一生をなげうって尽してきた...
高見順 「いやな感じ」
...おしげもなくなげうって...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...その後にわかにすべてをなげうって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...これはまだ日本人が充分に着眼していない問題のようです……一番絵筆をなげうって...
中里介山 「大菩薩峠」
...数万法(フラン)をなげうって恬然(てんぜん)たるは常住茶飯事(まいどのこと)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...財産を全てなげうっても...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...慈善事業の為に財産をなげうって力を尽くしましたので...
槇村浩 「孝太郎と悪太郎」
...明治九年突然職をなげうって郷里に帰った...
武者金吉 「地震なまず」
...御息所も恋をなげうって遠い国へ行ってしまったのであると思うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こなたさまが御家名も御一命もなげうって...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...一身をなげうって御奉公を仕りたいと存じます」「……なんと申して...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...門楼のうえから身をなげうって飛び降りた...
吉川英治 「三国志」
...斧を敵へなげうって...
吉川英治 「三国志」
...「……そんなに痩せ衰えたろうか」孫策は或る折、ひとり鏡を取寄せて、自分の容貌をながめていたが、愕然(がくぜん)と、鏡をなげうって、「妖魔め」と、剣を払い、虚空を斬ること十数遍、ううむ――と一声うめいて悶絶(もんぜつ)してしまった...
吉川英治 「三国志」
...やにわに杯をなげうって...
吉川英治 「三国志」
...多くの財産をなげうって愛の行に没頭しようとしていたダルメイダがそこにいる...
和辻哲郎 「鎖国」
...過去の学識をなげうってキリスト教的な愛の実践に浸り込んだパウロ・キョーゼンも山口から来ている...
和辻哲郎 「鎖国」
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