...只悲しげに力なげに...
伊藤左千夫 「奈々子」
...光弾が三つ四つ五つと機上からなげ落された...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...折悪しく帆村名探偵の海外出張中なのを慨(なげ)いていた...
海野十三 「地中魔」
...そのあとからゴムの栓をほうりなげた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...しんからのおなげき承り...
太宰治 「虚構の春」
...其方(そなた)に愁歎(なげき)を忘(わす)れさせうとて...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...少しのあぶなげもない...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...一兵卒に問うて良平が親友(しんゆう)小田中尉の女気無(おんなげな)しの官舎を訪い...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一方は事もなげにしている...
中里介山 「大菩薩峠」
...とにかく百円でも当座の凌(しの)ぎにはなりますから」昔し彼が政府の内意で或官職を抛(なげう)った時...
夏目漱石 「道草」
...お絹の歎(なげ)きも振り切って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あのなげやりな様が窺われた...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...この善良な六十二歳の製麺業者はかつては四十歳にもなっていないように見え、太って脂ぎった金持ちで、野獣のように元気で、その陽気な物腰は通りすがりの人まで楽しい気分にさせ、その微笑には何ともいえぬ若々しさを感じさせたものだが、それが今では七十歳くらいのぼんやりした、頼りなげな、青白い男になってしまった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
......
夢野久作 「猿小僧」
...人生の悲しみはさしおいて夫人は歎(なげ)いた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「きれいなきれいなお月様くうろい雲にかくれても、泣くな、なげくな、悲しむなやがて出て来る時がある可愛い可愛いお姫様大きな蜘蛛にとられても泣くな、なげくな、こわがるないつか助かる時がある」それをきいたオシャベリ姫はすぐに思い切って、鉄の塔の入り口一パイに張ってある蜘蛛の網を眼がけて飛びこみました...
夢野久作 「オシャベリ姫」
...ひそかに王室の御衰微(ごすいび)をなげいている一人なのでござります」と...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...あのころの白拍子(しらびょうし)のなげきのように...
吉川英治 「松のや露八」
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