...叔母さんどの辺?」と気早(きばや)に向き返って行(ゆ)こうとする...
泉鏡花 「悪獣篇」
...どの辺にあるのか...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...もし堤防でも切れたとすればどの辺が切れたであろうか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「ここはどの辺かね?」とグーセフがきく...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...ハムステッド公園のどの辺かを襲うのだろうということは警部には幾分見当がついていた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...河土堤(かわどて)のどの辺も...
徳永直 「冬枯れ」
...そこで池田良斎も、日本の山岳と、神霊との間には、離るべからざる関係があって、大和の三輪山あたりは、山そのものが神社になっているあたりから説き出して、修験道(しゅげんどう)も、半ば神道のものであり、自分の知れる限りにおいては、まだまだいくらも高山に登ることを好み、高山を修行の道場とする神主のあることを、実例をあげて説き出そうとするものだから、山の通人がいよいよセキ込んで、「イヤ、物はそう一概に言うものではない、例外というものもあるし……」とさわぐのを、良斎が尻目にかけて、「それから、あなたは、馬琴の常夏草紙(とこなつぞうし)の中に、多摩川の岸に、大和なでしこが咲き乱れていると書いてあったといいますが、どの辺に、そんなことがありましたか?」「ええ、初めの方に、そんなことがあったようです……」「さきほども聞いていますと、このお雪ちゃんが、ツガザクラの下を通ったとか、通らなかったとかいって、小言(こごと)をいっておいでのようでしたが、お雪ちゃんの文章は、たいてい一度は、わたしが見て上げますが、そんなことは書きはしなかったようですよ、よく読み直してごらんなさい」「いや、わたしも、ちょっと眼に触れたままですから……」「かりにも学者として、左様な粗末な、不親切な、見方をなさってはいけません...
中里介山 「大菩薩峠」
...「十五号室はどの辺になりましょう」十五号は三四郎が今出て来た部屋である...
夏目漱石 「三四郎」
...どの辺で終りになるのだろう...
久生十蘭 「ノア」
...自分がどの辺りにいるかも分かった...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...ヘスペリディーズの庭がちょうどどの辺にあるか...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...それが一面に茂っている雑草のどの辺であるのかすら一向に見分けがつかなかった...
堀辰雄 「恢復期」
...どの辺にあるのかも考えられず...
柳田国男 「海上の道」
...私が青べかを繋(つな)いで鮒を釣った川やなぎの茂みはどの辺に当るだろうか...
山本周五郎 「青べか物語」
...どの辺なので?」すると俊秀は笑って...
吉川英治 「私本太平記」
...どの辺に屯(たむろ)して命令を待てとか...
吉川英治 「新書太閤記」
...太平記のどの辺まで書く御予定なんですか」ともよく人にきかれるが...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...どの辺から従って来たのか...
吉川英治 「平の将門」
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