...どだい、男らしくないぢやないか、と子供でも、また大人でも、いやしくも正義にあこがれてゐる人間ならば、誰でもこれに就いてはいささか不快の情を覺えるのではあるまいか...
太宰治 「お伽草紙」
...どだい、君、亭主のある女と、……」「それは、」とトヨ公は、みじんも表情をかえず、「もう、とうに私どもは、夫婦わかれをしているのです...
太宰治 「女類」
...どだいあなたは正気ですか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...どだい、この手記にあらわれる彼は、百姓のような姿をしているけれども、決してあの「イデオロギスト」たちの敬愛の的たる農夫では無い...
太宰治 「親友交歓」
...どだい、この作家などは、思索が粗雑だし、教養はなし、ただ乱暴なだけで、そうして己れひとり得意でたまらず、文壇の片隅にいて、一部の物好きのひとから愛されるくらいが関の山であるのに、いつの間にやら、ひさしを借りて、図々しくも母屋に乗り込み、何やら巨匠のような構えをつくって来たのだから失笑せざるを得ない...
太宰治 「如是我聞」
...君の文学には、どだい、何の伝統もない...
太宰治 「如是我聞」
...(軽く書籍を畳の上にほうり出す)歴史は繰り返すなんて、どだい、あれは、君、弁証法を知らんよ、なんてね、僕もこれは一つ、社会党へでもはいって出世をしようかな...
太宰治 「春の枯葉」
...」とかっぽれは言下に否定して、「どだい、婦人参政権と口紅との間には、致命的な矛盾があるべきわけのものではないと思うんだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...○今と昔とはどだい修業の仕方が違つてをります...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...……平気か平気でないか――あとで思い知らせてやるぞ! (窓からはなれる)どだい成っとらん……なんともやりきれん暑さだし...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...踊りはどだい無理なんだが...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...どだい骨が細くって...
中里介山 「大菩薩峠」
...どだい理窟に合わないじゃないか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...僕の持っていた絵本(えほん)の絵(え)を土台(どだい)にしてお話(はなし)をしてくれたものだ...
アナトール・フランス 岸田國士訳 「母の話」
...どだい君の受け持っとる低能組はわしの話を聞いとりゃせなんだ」午前九時かっきりになると...
本庄陸男 「白い壁」
...われわれにとってどれほどだいじな友だちであり...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...亀山で奉公して十五円貰うてたのやが、どだい、こうなったらもうわやや...
横光利一 「南北」
...どだい出来ぬ相談なばかりか...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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