...やるせなさがどことなく感(かん)じられるのでした...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...純次はどことなく締りのない風をして...
有島武郎 「星座」
...どことなく重みがあった...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...どことなく深みがなくて錦絵のごとく派手なところばかりが人の眼に留るようになる...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...諾威(ノウルエー)から来てどことなく明るい感じのするのは...
谷譲次 「踊る地平線」
...女には娘になったへだてがどことなく出ているし...
田山花袋 「田舎教師」
...どことなく厭味(いやみ)に出来ているのが鼻についたものだが...
徳田秋声 「縮図」
...どことなく老いて憔悴(しょうすい)している母が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...黒ずんだ色をして立っている山の林がどことなく灰色になって来た...
水野葉舟 「帰途」
...どことなく愛嬌のある顔つきが可愛くなってきた...
矢田津世子 「神楽坂」
...武術で鍛えた身体はどことなく締って凜(りん)とした構え...
山本笑月 「明治世相百話」
...どことなく苦味の利いた細長い顔が...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...どことなく変調子なように思われて来たのは...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...どことなくフランスは支那に似ている...
横光利一 「欧洲紀行」
...どことなく愛情ある囁きに似た...
横光利一 「旅愁」
...どことなく豊かなのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...後ろから見てもどことなくその体には隙(すき)がない...
吉川英治 「新書太閤記」
...どことなく義憤めいたものがあった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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