...また階下の画室のどこそこには桜花ばかり描いた縮図帳が...
上村松園 「画室談義」
...悪いことはいわん! こんどこそこれにこりて...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...これからどこそこのお医者さんへおかかりなさい...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...どこそこの家が競売に出ているという話を聞くと...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...歯医者の家で逢ったどこそこの奥さんが...
豊島与志雄 「理想の女」
...御府内のどこそこにあるということをよく教えて聞かせました...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこそこへ出かけようというのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...近くのどこそこの子供が天狗にさらわれたり...
中谷宇吉郎 「私のふるさと」
...どこそこの犬はこうであったの経験が重なると...
夏目漱石 「創作家の態度」
...どこそこの雨戸を外(はず)してどこそこに忍び込んで品物を何点盗んで行ったから右告訴及(みぎこくそにおよび)候也(そうろうなり)という書面をお出しなさい...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...敵國の國民で十八歳以上五十歳以下の男子は何日何時まで毛布と寢衣を持つてどこそこに集合して當局の指示を待つべしといふ意味の命令だつた...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...どこそこの市の監獄へ君を移すことになる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...手紙の着きし当日より一日も早く旧(もと)のようにお成り被成(なされ)候ように○○(どこそこ)のお祖師さまへ茶断(ちゃだち)して願掛け致しおり候まま...
二葉亭四迷 「浮雲」
...どこそこは山吹の名所なりといふに過ぎず...
正岡子規 「人々に答ふ」
...例えば「どこそこに行ってよ」「何々してるわよ」とか...
宮城道雄 「声と性格」
...子を知るは親にしかずなどというのは嘘(うそ)ですよ」などこそこそと言っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どこそこでは煙に巻かれてなん十人も倒れているのを見たことなど...
山本周五郎 「柳橋物語」
...どこそこには亡霊が出る...
山本周五郎 「山彦乙女」
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