...別にどうという悪いことはした様子もない...
大杉栄 「日本脱出記」
...濃厚葡萄糖(ぶどうとう)五〇プロにネオフィリン...
谷崎潤一郎 「鍵」
...「別にどうと言うことはない...
近松秋江 「雪の日」
...予算がどうとか言って...
外村繁 「澪標」
...今ちょうどうとうとしていたところへ君が来たので...
夏目漱石 「虞美人草」
...どうとも為(な)さらなくっちゃあ...
夏目漱石 「野分」
...ひょうと挙げてはどうと落ちる...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...「俺ア別段どうとも思やしないんだが...
牧野信一 「鬼涙村」
...どちらがどうとも判然と優劣を論じかねるが...
正岡子規 「病牀六尺」
...一々、ごもっとものお言葉、おふくろにも、立ち戻りまして、申し聴け、おわびに向わせましょうほどに、お気持を、お直し下されまして――わたくしどもは、くりかえし申し上げますとおり、あなたさまのお為めのみを、はばかりながらお案じ申しているばかりでござります――」すると、それを、聴きすましていた浪路、急に、フッと、涙の顔をあげたが、「ほんとうに、甚太郎、そなたは、わたしを、あわれと思うていてくりゃるか?」目を反(そ)らさずに、甚太郎、「申すまでもござりませぬ――たとえば、松枝町さまが、御恩人とは申せ、そなたさまには、恐れ入ったおはなしなれど、乳をさし上げた母親――わたくしはその伜――おん家よりも、そなたさまこそ、くらべようなく大切と、存じ上げておりますので――」「それならば、わたしの、生き死にの望み――生れて、たった一つの望みを、どうともして、叶わせてくりょうと、日ごろから、念じていてたもっても、よさそうなものと思いますが――」浪路は、いくらか、怨(えん)じ顔に、「実はたった今も、叶わぬ想いに、胸を噛まれて、うら若い千世を相手に、くりごとを言うていたところ――のう、甚太郎、おもはゆい願いなれど、かくまでの、わたしの苦労を察してくれたなら、どうにもして、此(こ)の世で、今一度、かのお人に、逢わせてくれるよう、はからっては貰われぬか?」ほんに、いかに、主従同然な仲とはいえ、女性(にょしょう)の口から、このことをいい出すのは、さぞ苦しいことであったであろう...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...別にどうといふ意味を持たせたつもりではなかつた...
水野仙子 「響」
...俺に?お蔦 デク人形がどうとかして...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...どうと言うて何とも考えが付かねえ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...お登和さんの方で御都合が悪ければ損料を借りるともどうともしてお間に合せ申します」大原「それではちょっと往(い)って参りますよ」と家を出(い)でて車にも乗らず...
村井弦斎 「食道楽」
...どうとやらこうとやらを御存知なくておいでになられた御様子...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...旅寝の枕にどうどうと濤(なみ)のとどろきを聞いて明かした...
山本周五郎 「新潮記」
...「樋(ひ)の堰(せき)を切れ」正成の第二の令がつたわると、次には、敵の坑道の上あたりから、どうどうと、数条の滝水が落ちてきた...
吉川英治 「私本太平記」
...むしろどうどうと徳川家の領土(りょうど)をぬけ...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索