...第二の知慧は第一の知慧を保護すると共に又之を蒼白にする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...花郷(くわきやう)二兄と共に写し来れる一葉の小照(こでらし)を立てかけたり...
石川啄木 「閑天地」
...お定も人々と共に...
石川啄木 「天鵞絨」
...繼母の聲と共に何だか底意地ありさうに聽こえたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...月日と共に積りし哀れも宿さず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...静かに作者と共に遠い航海の里程を数へることが出来るやうな気分がした...
田山録弥 「雨の日に」
...犧牲と共に紅頬のクリュセーイスを導きて來りて舟に移らしむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...大義に立脚して我が国民と共に奸譎なる詐謀の犠牲たりし真相を明にし...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...いざとなった時に――このざまで――)そう感じると共に「師匠...
直木三十五 「南国太平記」
...それと共にもうかれこれ午(ひる)近くだろうと思った...
永井荷風 「雪解」
...K君と共に枢機(すうき)に参する権利を失うところであった...
夏目漱石 「永日小品」
...「漱石」と記さず「夏目金之助」とだけ書いたあの黒ずんだ標札と共に……...
野村胡堂 「胡堂百話」
...中津(なかつ)の旧藩士も藩と共に運動する者なれども...
福沢諭吉 「旧藩情」
...一行の雁字と共に一幅(いっぷく)を成して居るかのやうにしやれて見たのであらう...
正岡子規 「病牀六尺」
...先ずもっと我々同志の書いたものに注意すると共に...
三木清 「軽蔑された飜訳」
...わずかな従者と共に危難は脱したが...
吉川英治 「三国志」
...偵察に出て、小隊と共に、遠く歩いているうち、うさん臭い男を一名捕まえたのである...
吉川英治 「三国志」
...「これまでは、良人と共に、辛くも辿(たど)って参りましたが、深山(みやま)の雪、母の持病、足手まといと思し召してか、この蔵王堂に四、五日いよ、やがて馬を送りて、迎えをよこすまで――と申されまして、良人とここで別れたまま、先のお行方は存じませぬ」静のことばは明晰(めいせき)であった...
吉川英治 「日本名婦伝」
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