...蛙の様にとんぼ返りまでもするものである...
薄田泣菫 「茶話」
...角を地についてまっさかさまに大きくとんぼ返りに倒(たお)れる...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...おどけた表情と意味のないとんぼ返りとをする...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...半裸体の男が幾人もそろって一斉にとんぼ返りを打ったり...
太宰治 「惜別」
...とんぼ返りをしたりしました...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...とんぼ返りをしたかと思うと...
豊島与志雄 「狸のお祭り」
...たちまちとんぼ返りを打って...
夏目漱石 「思い出す事など」
...短刀は二三度とんぼ返りを打って...
夏目漱石 「草枕」
...一人芝居の真最中でとんぼ返りを打って...
夏目漱石 「坑夫」
...とんぼ返りを打って...
夏目漱石 「坑夫」
...走りながらとんぼ返りをやるかわりに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...彼等は一番深い吹溜(ふきだまり)の中へとんぼ返りを打って見たり...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...アシュチャーチに特別列車を急行させ、とんぼ返りして、テムズ川の検体を持ち帰った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...パンツをはいていなくても人前で十二回とんぼ返りをするであろう」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...とんぼ返りをうちながら...
山本周五郎 「季節のない街」
...そのときの観戦武官の中にドイツ将校がいたんだ」彼の話はとんぼ返りを打ってみせた...
山本周五郎 「季節のない街」
...城太郎の五体はその胸の上で一ツとんぼ返りを打ったと思うと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...鳩(はと)Les Pigeons彼らは家の上で微(かす)かな太鼓のような音を立てるにしても――日蔭(ひかげ)から出て、とんぼ返りをし、ぱっと陽に輝き、また日蔭に帰るにしても――彼らの落着きのない頸(くび)は、指に嵌(は)めたオパールのように、生きたり、死んだりするにしても――夕方、森のなかで、ぎっしりかたまって眠り、槲(かしわ)の一番てっぺんの枝がその彩色した果実の重みで今にも折れそうになるにしても――そこの二羽が互いに夢中になって挨拶(あいさつ)を交し、そして突然、互いに絡(から)み合うように痙攣(けいれん)するにしても――こっちの一羽が、異郷の空から、一通の手紙を持って帰って来て、さながら遠く離れた女の友の思いのように飛んで来るにしても(ああ、これこそ一つの証拠(あかし)!)――そのさまざまの鳩も、初めは面白いが、しまいには退屈になって来る...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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