...風説(うわさ)とりどり...
泉鏡花 「婦系図」
...とりどりの噂をしている...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
......
大石喜幸 「嵐の中で」
...テキヤとヘンロとの合同金儲けの話などもとりどりに興味ふかく聞くことが出来た...
種田山頭火 「行乞記」
...いろんな顔、とりどりの衣裳、切子になったコニャックの壜、コップからたち昇る湯気、漆喰仕上げの天井の蛇腹――といったものが一つに融け合って、全体ひとかたまりの尨大な印象を作りあげ、それがリャボーヴィチにいても立ってもいられないほど不安の念と、穴あらば頭をすっぽり隠してしまいたいような思いを起させたのである...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...色とりどりの腰巻が確かに五六枚は干してある...
外村繁 「澪標」
...もう青と紅とがとりどりで...
中里介山 「大菩薩峠」
...前の広場の楡(にれ)の並木には色とりどりの裸か電球が枝に付けてあるのも祭の季節だからだろうが...
野上豊一郎 「シェイクスピアの郷里」
...色とりどりな洋傘(ようがさ)の卸問屋だつたのが...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...色とりどりのリボンで自分を飾り立てて...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...色とりどりだった...
久生十蘭 「地底獣国」
...仔細に考へて見ると私だけがいつの間にか彼女からとりどりの憂鬱を感ずるやうに変つたらしく...
牧野信一 「サロメと体操」
...春になれば草の雨、三月桜、四月すかんぽの花のくれなゐ、また五月には杜若、花とりどり、人ちりぢりの眺め...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...色とりどりの春の花が...
夢野久作 「木魂」
...とりどりに五つの峰の晴わたる雲を帯ぶるも...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...それらの色とりどりが...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...秀吉を繞(めぐ)る女性群としては、松の丸どの、三条の局(つぼね)、加賀の局、また、まだ少しあどけなさ過ぎるが、あの於茶々(おちゃちゃ)だの、於通(おつう)だの、いまやその閨門(けいもん)の園(その)も、色とりどりに、妍(けん)を競(きそ)わんとしているが――その好色なる彼をしていわせても、ほんとの、心の底を、男性の本音(ほんね)としていわせたら、きっと、こう自白するにちがいない...
吉川英治 「新書太閤記」
...靜座、仰臥、とりどりにいゝ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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