...――これだけではいけないでせうか?何(なん)だかとりとめもない事ばかり書きましたが...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...とりとめもない思いが何日までも続いた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...何を言ったからとて言えば言うほど兄夫婦の眼には私の姿がとりとめもないものに映るのは必定であったから...
橘外男 「逗子物語」
...とりとめもない事を考へつゞけてゐると...
種田山頭火 「其中日記」
...とりとめもない感慨にふけつてゐた房一は...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...それはいつも漠然としたとりとめもないもので...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...とりとめもない妄想に耽っては...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...ある漠然としたとりとめもない圧迫が身に迫ってくるように感じた...
豊島与志雄 「過渡人」
...とりとめもない漠然とした空虚を覚えだした...
豊島与志雄 「反抗」
...そしてとりとめもないことに思いふけっていたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...とりとめもないような事柄の叙述の中に...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...私はとりとめもないことを旋風器のように考え飛ばしていた...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...何と言ってとりとめもない生活を送ってゐるのではあった...
原民喜 「椅子と電車」
...とりとめもないものであり...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...で僕は人形の力を借りて自分のとりとめもない夢を眼の前に現はさうとしたのです...
牧野信一 「首相の思出」
...親情を増して来るものらしい……そんなとりとめもないことを想つたりした...
牧野信一 「昔の歌留多」
...ただとりとめもないもののやうだが...
三好達治 「銀座街頭」
...とりとめもない事ながら...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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