...そして男の持つた違つた世界を見た彼女はとりつく島もないやうな絶望の淵に沈んで行つた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...とりつくろったようすで...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...命の板切のうえにとりつくことができた...
海野十三 「爆薬の花籠」
...うまくとりつくろうことができたのであるが...
海野十三 「爆薬の花籠」
...どうしてもこの場の事態をとりつくろうためには...
大阪圭吉 「闖入者」
...色気があるから体裁をとりつくろっているだけなのよ...
太宰治 「グッド・バイ」
...とりつくしまのない身のうえをかこつようになったのでござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...かわいそうに──そばからとりつくろって...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...とりつく島はござりませぬ」「それも...
中里介山 「大菩薩峠」
...世間普通のとりつくろひの感情となつた...
中原中也 「亡弟」
...病気ってどうしてこんな罪もない子にとりつくのでしょう...
新美南吉 「病む子の祭」
...公儀の不評判を取繕(とりつくろ)ふ積りで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...島にとりつくこともできない...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...準備の全然ない者がいきなり高等數學にとりつくといふやうなことはあまりなからうが...
三木清 「哲學はやさしくできないか」
...表が此処(ここ)でビールをのんでもいつもお玉さんが家の前をとりつくろうてくれて払わせなかった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...八田青年はそれをとりつくろうだけのおもいやりもなく...
山本周五郎 「季節のない街」
...とりつく島のない態度である...
山本周五郎 「めおと蝶」
...とりつく島もなくなって...
吉川英治 「源頼朝」
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