...最早(もはや)どこにも痕跡をとどめない...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...殆ど塵一つとどめない箇所を見出すところがある...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...数限りもなくただ万華鏡裏の影像のように瞬間的の印象しかとどめない...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...汝から何が残るか? 汝は人の心にほとんど思い出の跡をもとどめない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...押並んで歩んでいた高部も足をとどめないわけにはゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...着物で掃かれた粉末の飛散のなごりをとどめないというわけにはゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ふっつり影さえとどめないだろう...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...ただこの命――消えて名前しかとどめない!(92)おれは天国の住人なのか...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...我々は決して記憶にとどめないので...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...何も跡をとどめない...
正岡子規 「病牀六尺」
...生涯その成長をとどめない努力をつづけて自省をより高くひろくしてゆくということは大したことですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そういう生活の花のようなものは遂にどこにも跡をとどめないでしまうということを考えると...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そうならそれは在ったという跡もとどめない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いつてみると糠漬の樽はいつの間にやら何者かに盗まれて影も形もとどめない始末...
三好達治 「海辺の窓」
...もしこの終極が彼の追求をとどめないなら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...殆んどあとをとどめない...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...地にとどめないばかりである...
吉川英治 「新書太閤記」
...ガンダーラ美術の痕跡をとどめない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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