...クララはまた更らに涙のわき返るのをとどめ得なかった...
有島武郎 「クララの出家」
...絵の具皿の上には一点の塵もとどめませんのみならず...
上村松園 「あゝ二十年」
...我々とどめまいらせん」と云って...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...やがて駒井が足をとどめたところには小さな堂があって...
中里介山 「大菩薩峠」
...近よるは危険千万だからおとどめ申すのだ」「何を」田中新兵衛がいきり立って進んだと見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...平安朝美女の名残りをとどめていたのであろうが...
長谷川時雨 「明治大正美女追憶」
...オルガはもうその男を押しとどめられなくなったらしく...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ただ【ある局】というだけにとどめておくに如(し)くはないだろう...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...最後の刺止(とどめ)だけ刺してやればいい」雪之丞は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...今はこれまでに述べて來たこととの聯關に於て特に左の諸點を指摘しておくにとどめようと思ふ...
三木清 「歴史哲學」
...おとどめすることも申さないでいるうちに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...からをだにうき世の中にとどめずばいづくをはかと君も恨みんとだけ書いて出した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...単に行間に間隙を設けるだけにとどめ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...女子供を城中にとどめて...
山本周五郎 「城を守る者」
...喉笛狙って止刺(とどめ)の一刀を突き向けた...
吉川英治 「剣難女難」
...駒や従者をとどめ...
吉川英治 「私本太平記」
...せめて二菜にとどめ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...最後のとどめを刺そうとしてきたのであった...
吉川英治 「親鸞」
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