...天路行人喜暫留(てんろのかうじんよろこびしばらくとどまる)...
芥川龍之介 「骨董羹」
...ここには只「文明人」としての私の半面を高調したにとどまる...
石川欣一 「可愛い山」
...もうこんな所にとどまることは出来ない...
海野十三 「火星兵団」
...空想のなかに無限にとどまることは...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...疑いもなく私はそれにもかかわらず私が現在あるのと同一のものにとどまるであろうから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...三の海陸軍人のそのもっとも少なき少数にとどまることを...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...癒(い)やされざる不満の境にとどまるのを潔しとする...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...兵馬も全くあしらい兼ねているものの、いつまでも黙ってもいられないので、「そういうわけではない、なにも拙者が君を捨てて、この地を立とうというわけもなし、また君にしてからが、拙者に捨てられたからといって、左様に泣き悲しむ筋もあるまい――拙者には君の感情の昂(たか)ぶっている理由がわからないのだ」「そりゃ、おわかりにならないでしょう、あなた様なんぞは、立派な男一匹でいらっしゃるから、今日は信濃の有明、あすは飛騨の高山、どこへなり思い立ったところへ、思い立った時にいらっしゃる分には、誰に御遠慮もございますまいけれども、わたしなんぞは……わたしなんかは……そうは参りません……」「拙者とて酔興で他国を流浪しているわけではない、行くも、とどまるも、それはおのおの生れついた身の運不運、如何(いかん)とも致し難い」「如何とも致し難いですましていらっしゃられるのが羨(うらや)ましうございますわ、少しはわたしたちの身にもなってごらん下さいましな」福松はここでまた、さめざめと泣きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのとどまる所を知らず――といふところです...
中原中也 「古本屋」
...最早(もはや)それ以上とどまることの不可能になった時...
橋本五郎 「地図にない街」
...そしてあなたのところにいつまでもとどまるだろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...結局母親の静かな顔の上にとどまるのであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...私はいつまでも單に私としてとどまることが出來ない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...ただわたしの家だけのものとしてとどまるであろうか**...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...香りは一日中そこにとどまる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「すべての物質は流動してとどまることがない」と言った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...地を裂(さ)く雷火(らいか)一ごろんと石段の下にとどまると...
吉川英治 「神州天馬侠」
...刃斑(はむら)にとどまる過去の血の夢に見入っている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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