...いま辻中佐の頭の中には、とっさに、あれやこれやと策略が渦(うず)まいている...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...とっさに思いついてリント少将を地底戦車の中へさそいこみ...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...とっさに考えついたのである...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...とっさに利用することを考えついた女賊の智恵のするどさ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...とっさに軽気球のかごにとびのり...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...とっさに気づきましたが...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...とっさに隠すひまのなかったことが分っている...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...――私があとで聞いたところによれば、この如意拝受のことを千枝子は知らなかったが、とっさに、ごく自然にやってのけたそうである...
豊島与志雄 「非情の愛」
...夢と現実のさかいがなくなったのだ、と、お久美は、とっさに思った...
林不忘 「あの顔」
...お前はどうするつもりかい」チーフメーツはボースンから切りくずして行こうととっさに考えついた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...(まだ忘れないでいたか)ナースチャはとっさに不自然な熱心さでリザ・セミョンノヴナへこごみかかり訴えた...
「赤い貨車」
...とっさになんて言ったらいいのかわからないものですから...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...叫んでとっさに斬り伏せた...
吉川英治 「三国志」
...深いわけを訊くにも、大蔵の屋敷付近は、適当な場所でないと、とっさに考え、「藤どの...
吉川英治 「私本太平記」
...よも姿は見せまいが、以後近づけるな」「えっ、あの忠義者を、御勘当とはまた、いかなるわけで」「言語道断(ごんごどうだん)」とはいってみせたが、高氏には、それ以上の嘘が、とっさには出ず、「いや、いまはいうまい、やがて分る...
吉川英治 「私本太平記」
...尊氏はとっさに知った...
吉川英治 「私本太平記」
...蝙蝠をみたとっさに思いうかんだのは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...吉次は、とっさに、「ではまた」と、一言(ひとこと)のこして、野狐のように、中山堂のうしろへ、隠れこんでしまった...
吉川英治 「親鸞」
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