...しかしこれは彼のなし得るところではなかった...
李光洙 「愛か」
...カーライルがわれわれに遺してくれたこの本は実にわれわれの貴ぶところでございます...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...……ところで、お差支えなければ、これから、畑柳家へ、お出(いで)になりませんか...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...よしんば春葉氏自身を連れ出して来たところで...
薄田泣菫 「茶話」
...そしてまた個人的な清潔が欠けているところで大きく拡がる...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...それを食ったところでそれがほんとうに身の養いになったとは思えなかった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...大異が気が注(つ)いて顔をあげたところで...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...大変結構な御縁だと思って只今(ただいま)先方様のことを本家の方で調べているところですから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...男は明らかにホテルの支配人か事務員に話しかけているところであつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...登美子は三人の若い会社員のところで...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...馬鹿竹のお友達?」ととん子が肝心(かんじん)なところで奇問を放ったので...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その暇なところで一つ逢つて貰ひ度い人があるんだが――」「お客は何處に居なさるんだ」「あつしの家へ飛込んだのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...……ところで、数負の親父は蘭方医で和蘭の本草学にくわしいということになれば、阿波屋の事件はもう答えが出たようなもんだ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「ところで小母さん...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...ところで右の論述によっておのずから明かになったことは...
三木清 「哲学入門」
...そんなにして一番になったところで天下が取れるでなし...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし色の浅黒いのと口に力身(りきみ)のあるところでざッと推(すい)して見ればこれもきッとした面体の者と思われる...
山田美妙 「武蔵野」
...ところでこの「茄子図」はそんな正面切った雪村ではない...
吉川英治 「雪村筆「茄子図」」
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