...とげとげする触感が...
有島武郎 「カインの末裔」
...とげとげしさが深くなる人の心に和やかさを贈ることこそ...
上村松園 「大田垣蓮月尼のこと」
...とげとげとしてやはらかく香気(にほひ)の鐘(かね)をうちならす薔薇の花...
大手拓次 「藍色の蟇」
...とげとげしい口調で...
太宰治 「富嶽百景」
...あれを御存じ」名音の声は刺々(とげとげ)しかった...
田中貢太郎 「法華僧の怪異」
...と軍治は痩せたとも見える頬に刺々(とげとげ)しい嘲(あざけ)りの色を見せた...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...あなたと闘っているうちに、私は自分の性格を台無しにして、とげとげした、がさつな、おどおどした疑深い女になってしまいました...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...いつも刺々(とげとげ)しく緊張していた...
徳永直 「冬枯れ」
...刺々(とげとげ)の棒は音を立てて室のまんなかまで火花を投げた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あのとげとげしい緑の手を取って...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...自分の顏が妙にとげとげしてゐる...
林芙美子 「或る女」
...古い竹の皮がたくさんとげとげの草の中へ落ちていました...
林芙美子 「クララ」
...寡婦はとげとげしく...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...非道(ひど)く(やつ)れている故(せい)か顔の造作がとげとげしていて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...路はとげとげな炭殻だった...
細井和喜蔵 「モルモット」
...エーッ」その声の終わらないうちて凡そ棘々(とげとげ)したお神さんの声がまた甲高に...
正岡容 「寄席」
...お琴がとげとげしい声で呼び起こした...
山本周五郎 「季節のない街」
...声のとげとげしさも消えていたし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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