...この枝のとげとげしい木瓜の樹を見つめていたことであろう...
芥川龍之介 「点鬼簿」
...そう倉地にでも岡にでもいってやりたいほど葉子の心はとげとげしくなっていた...
有島武郎 「或る女」
...とげとげする触感が...
有島武郎 「カインの末裔」
...女王はとげとげしくなり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...たまたまその都を訪れる客に何となくとげとげしい感じを与えるものである...
辰野隆 「パリの散策」
...あれを御存じ」名音の声は刺々(とげとげ)しかった...
田中貢太郎 「法華僧の怪異」
...肌にとげとげしい余寒の風が吹いていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...自分を恥じている笹村の心にとげとげしく触った...
徳田秋声 「黴」
...ジャックリーヌは意地悪い刺々(とげとげ)した小さな矢を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...他人を見る眼のとげとげしさに訓練させられてゐる日本人の生活の暗さが...
林芙美子 「浮雲」
...古い竹の皮がたくさんとげとげの草の中へ落ちていました...
林芙美子 「クララ」
...十一年前にロンドンへ来たころは福々しいくらいに肥っていたのがとげとげと痩せ...
久生十蘭 「ハムレット」
...まるで何か怒つてゐるやうに刺々(とげとげ)してゐる……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...筆致が奇形にとげとげしくなり...
牧野信一 「悪筆」
...もうとげとげしい毛を竪ててふくれるな...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...9525山々の棘々(とげとげ)しい巓(いただき)が...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ゆうべとげとげしくみえた眼が...
山本周五郎 「柳橋物語」
...バックの北国のとげとげしい環境にあつて生き抜くことに適しているしるしとなつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??