...君の心は妙にしんと底冷えがしたようにとげとげしく澄み切って...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...とげとげしさが深くなる人の心に和やかさを贈ることこそ...
上村松園 「大田垣蓮月尼のこと」
...とげとげしさの感じが失はれてゐないだけに...
薄田泣菫 「独楽園」
...女王はとげとげしくなり...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...彼はとげとげしくいった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...とげとげしい口調で...
太宰治 「富嶽百景」
...たまたまその都を訪れる客に何となくとげとげしい感じを与えるものである...
辰野隆 「パリの散策」
...」その声はとげとげしげだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...肌にとげとげしい余寒の風が吹いていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...」笹村はとげとげした口の利き方をした...
徳田秋声 「黴」
...ちかづいてみればとげとげしく肌を剥(む)き出し...
徳永直 「冬枯れ」
...両端に鉄のはめてある大きな刺々(とげとげ)の棒とが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あのとげとげしい緑の手を取って...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...とげとげしい言葉が交わされたあの日...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「うるさいねえ新公」暗い奥のほうで棘々(とげとげ)した声が聞こえたかと思うと...
正岡容 「寄席」
...バックの北国のとげとげしい環境にあつて生き抜くことに適しているしるしとなつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...鼠に噛じられたような棘々(とげとげ)しい下弦の月の光りと...
夢野久作 「戦場」
...いや近頃の金蓮には以前のような棘々(とげとげ)しい目かどは見えない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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