...この枝のとげとげしい木瓜の樹を見つめていたことであろう...
芥川龍之介 「点鬼簿」
...君の心は妙にしんと底冷えがしたようにとげとげしく澄み切って...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...とげとげする触感が...
有島武郎 「カインの末裔」
...あれを御存じ」名音の声は刺々(とげとげ)しかった...
田中貢太郎 「法華僧の怪異」
...あなたと闘っているうちに、私は自分の性格を台無しにして、とげとげした、がさつな、おどおどした疑深い女になってしまいました...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...灰色の瞳は驚くほど鋭くとげとげしい...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「同一事件」
...自分を恥じている笹村の心にとげとげしく触った...
徳田秋声 「黴」
...余寒の風のまだ肌にとげとげしいころ...
徳田秋声 「縮図」
......
中原中也 「在りし日の歌」
...あのとげとげしい緑の手を取って...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...非道(ひど)く(やつ)れている故(せい)か顔の造作がとげとげしていて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「うるさいねえ新公」暗い奥のほうで棘々(とげとげ)した声が聞こえたかと思うと...
正岡容 「寄席」
...主婦をとげとげしく叱りつける聲を聞きつける...
正宗白鳥 「雨」
...怨恨やとげとげしさが入りこまないなんて思うのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...声のとげとげしさも消えていたし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...高氏は刺々(とげとげ)と心でののしる...
吉川英治 「私本太平記」
...棘々(とげとげ)しく...
吉川英治 「野槌の百」
...棘々(とげとげ)とたったままだし...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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