...とげとげしい櫨(はじ)の梢が...
芥川龍之介 「芋粥」
...音と声とが鋭角をなしてとげとげしく空気を劈(つんざ)いて響き交わした...
有島武郎 「星座」
...とげとげしさが深くなる人の心に和やかさを贈ることこそ...
上村松園 「大田垣蓮月尼のこと」
...とげとげとしてやはらかく香気(にほひ)の鐘(かね)をうちならす薔薇の花...
大手拓次 「藍色の蟇」
...彼はとげとげしくいった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...たまたまその都を訪れる客に何となくとげとげしい感じを与えるものである...
辰野隆 「パリの散策」
...自分を恥じている笹村の心にとげとげしく触った...
徳田秋声 「黴」
...ちかづいてみればとげとげしく肌を剥(む)き出し...
徳永直 「冬枯れ」
...いつも刺々(とげとげ)しく緊張していた...
徳永直 「冬枯れ」
...ジャックリーヌは意地悪い刺々(とげとげ)した小さな矢を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
......
中原中也 「在りし日の歌」
...とげとげしくいいました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...古い竹の皮がたくさんとげとげの草の中へ落ちていました...
林芙美子 「クララ」
...崩れた崖(がけ)の上にとげとげと咲いていたあざみの花...
林芙美子 「新版 放浪記」
...怨恨やとげとげしさが入りこまないなんて思うのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...思わず叱る声のとげとげしさに幾たびもはっとした...
山本周五郎 「柳橋物語」
...尊氏のすがたにはなんのとげとげしさも沈痛な気色もなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...いや近頃の金蓮には以前のような棘々(とげとげ)しい目かどは見えない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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