...またあるものは、とぐろをまいて、かま首をもたげている、ヘビのように見えます...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪の女王」
...段々解る)その三崎町のお伽堂とかで蟠(とぐろ)を巻いて黒い舌をべらべらとやるのかい...
泉鏡花 「薄紅梅」
...とぐろを捲(ま)いた二頭のニシキヘビが離れ離れの隅(すみ)を陣取ってぬくぬくと睡(ねむ)っていた...
海野十三 「爬虫館事件」
...笹の葉のとぐろをまいて...
大手拓次 「藍色の蟇」
...その青銅色のとぐろ巻きは...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...内には桶の胴のような大きな白い蛇がとぐろを捲いていた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...どっかへ引っぱって行ってくれ! とても一つ屋根の下じゃ暮していけない! 現にあすこに(と中央のドアをさして)とぐろを巻いているのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...どんな偉方(えらがた)がとぐろ捲(ま)いているか知れないのであった...
徳田秋声 「縮図」
...独り勝手にとぐろを巻き始めると...
戸坂潤 「科学的精神とは何か」
...おまけになんだかそこらぢゆう山かがしがとぐろまいてるやうな気がして気味がわるくてならないのを...
中勘助 「銀の匙」
...富貴(ふうき)の色は蜷局(とぐろ)を三重に巻いた鎖の中に...
夏目漱石 「虞美人草」
...外へとぐろを捲(ま)き出させるよりほかに仕方がない...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...相變らず縁側にとぐろを卷いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...とぐろを巻いて畳の上に落ちているではありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何が大変なんだ」平次はとぐろをほぐして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日向のとぐろをほぐそうともしません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気持のいいところへとぐろをまいて本をよんでいて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...永らくとぐろを巻いていた侍部屋から...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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