...ずるりとそのとぐろをほどきますと...
芥川龍之介 「竜」
...またあるものは、とぐろをまいて、かま首をもたげている、ヘビのように見えます...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪の女王」
...とぐろを巻いている猿沢の姿を...
梅崎春生 「Sの背中」
...とぐろを巻いてひそんで在るようで...
太宰治 「酒ぎらい」
...二た廻り程とぐろを巻いて蕨(わらび)のように頭を擡げた姿勢と云い...
谷崎潤一郎 「少年」
...カフヱーヴヰナスにとぐろを巻く...
種田山頭火 「旅日記」
...彼にはパーヴェル・パーヴロヴィチのとぐろを卷いている場所の目あてがついていたのである...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...おまけになんだかそこらぢゆう山かがしがとぐろまいてるやうな気がして気味がわるくてならないのを...
中勘助 「銀の匙」
...どうして道庵がここにとぐろを捲いているということがわかったのだい」「いや...
中里介山 「大菩薩峠」
...小兎一匹を虜(とりこ)にしてとぐろを巻いて蠕動(ぜんどう)していた客...
中里介山 「大菩薩峠」
...日向(ひなた)でとぐろを巻いている子分のガラッ八にこんな調子で話しかけました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...全く壽命の毒だぜ」平次は相變らず日向(ひなた)にとぐろを卷いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なすこともなく方々の中間部屋でとぐろを巻いて陸尺(ろくしゃく)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「とぐろを卷いてゐる蝮の群のやうな」神を見失つた人間どもの悲慘を描いて...
堀辰雄 「「神々のへど」」
...湛(たた)えたあかい番茶の表面に湯気のとぐろを作っていた...
本庄陸男 「石狩川」
...寿江子は私の向い側にとぐろをまいて居り...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...くるくるととぐろを巻いてやすんでしまいました...
室生犀星 「寂しき魚」
...いきいきと其処だけがとぐろを巻いて...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
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