...一声(ひとこゑ)の江(え)に横たふや時鳥(ほととぎす)立石寺(りつしやくじ)(前書略)閑(しづか)さや岩にしみ入る蝉の声鳳来寺に参籠して木枯(こがらし)に岩吹とがる杉間(すぎま)かな是等の動詞の用法は海彼岸の文学の字眼(じがん)から学んだのではないであらうか? 字眼とは一字の工(こう)の為に一句を穎異(えいい)ならしめるものである...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...そしてとがるように細工してある...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...曲がらないで、とがるのである...
太宰治 「正義と微笑」
...やはり和蘭(おらんだ)人か葡萄牙(ぽるとがる)人が輸入した西洋式の武具であって...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そこからくすんだ茶色い鬚(ひげ)の生えた顎がとがるようにのびていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「蒼炎石」
...私がとがるめと、『馬鹿奴(め)ッ』と言い捨てて、庭に飛び降りた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...六右衛門さんの話だとマリヤ・アルコフォラドが修道院から心変りした愛人にせっせと書き送った〈ぽるとがる文(ぶみ)〉そっくりで...
久生十蘭 「だいこん」
...でもあなたさまの〈ぽるとがる文〉ほどじゃないよ...
久生十蘭 「だいこん」
...マリア・アルコフォラドというポルトガルの修道女の〈ぽるとがる文〉の式にせっせと前線へ送っていた...
久生十蘭 「だいこん」
...あの「ぽるとがる文(ぶみ)」などで我々を打つものに似たものさへ持つてゐる所の...
堀辰雄 「七つの手紙」
...例へばあの「ぽるとがる文」などのそれにも似たもの――さう云ふ切實なものだけをそつくりそのまま生かしながらその日記全體をもつと簡潔にして...
堀辰雄 「七つの手紙」
...リルケが「ぽるとがる文(ぶみ)」などと共に愛していた十六世紀のリヨンびとルイズ・ラベという薄倖の女詩人のかわいらしい詩集を見つけて...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...日頃愛讀せる葡萄牙尼僧マリアンナ・アルコフオラドの遺せる五通の戀文「ぽるとがる文」(Portugiesische Briefe)を譯す...
堀辰雄 「リルケ年譜」
...暴れ若葉九龍の波尖とがる船が左右に揺れつつ進むので頭が朦朧となって筆進まず...
横光利一 「欧洲紀行」
...とがるつぼみの青い薔薇(ばら)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...「ぽるとがるとか...
吉川英治 「新書太閤記」
...ぽるとがる、いすぱにや、などから相次いで渡って来た夥(おびただ)しいばてれん達がその媒介者であった...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??