...たださへとがり切つた神經を摩擦せられ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...頂上のとがりて見ゆるは...
大町桂月 「房州の一夏」
...太いロイド眼鏡をかけて、唇がとがり、ひょうきんな顔をしていた...
太宰治 「美少女」
...この半島も向かいの小島もゴシック建築のようにとがり立った岩山である...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...つまらない職務のために精神はとがり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女の横顔に目立つのとがりは...
豊島与志雄 「白塔の歌」
......
長塚節 「長塚節歌集 下」
...その愁も青空にとがりたり...
萩原朔太郎 「感傷の塔」
...とがり顔が話し込んでいるもう一人の男は背の低い小者のようで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...野の狭うとがりて次第々々にはひる山路けはしく弱足にのぼる馬場嶺...
正岡子規 「かけはしの記」
...家が小さなわりに高くとがり...
柳田国男 「母の手毬歌」
...頤がとがり目の細く上向きに切れた脣の大きな女は...
山川方夫 「愛のごとく」
...幾分とがり始めた男たちの気分もゆらめく真紀子の匂いにゆるみを帯んだ...
横光利一 「旅愁」
...連年の飢饉、人心の荒廃など、自然人々の顔にも反映して、どの顔を見ても、眼はとがり、耳は薄く、唇は腐色(ふしょく)を呈し、皮膚は艶やかでない...
吉川英治 「三国志」
...頬の瘠せやら肩のとがりやら...
吉川英治 「私本太平記」
...すぐ対立感をとがり立てたものだろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...各々の峰のとがりを持つて聳えてゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
...靜まり返つたそれら峰々のとがりに...
若山牧水 「樹木とその葉」
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