...」かう義雄は聲をとがらせて答へた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...相手の一挙一動に神経をとがらせている...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...君もそう思うだろ」大久保は口をとがらせて...
梅崎春生 「凡人凡語」
...もう誰も山へのぼらせないことになったんだ」「それはおかしいね」と彦太は口をとがらせていった...
海野十三 「雪魔」
...それこそ「廻らぬ舌に鞭打ち鞭打ち」口をとがらせて呶々と支離滅裂の事を言ひ出し...
太宰治 「津軽」
...」そう僕が口をとがらせて言ったら...
太宰治 「パンドラの匣」
...」「豆腐屋?」貞子は少し口をとがらせて...
太宰治 「律子と貞子」
...ひどく口をとがらせて唸(うな)るように言いました...
太宰治 「ろまん燈籠」
...健が唇をとがらせてだまって訴えている...
壺井栄 「赤いステッキ」
...翼(つばさ)をすくめて黒い嘴(くちばし)をとがらせて人を見る...
夏目漱石 「倫敦塔」
...「買えんということはねえだろうがな」と木之助は気が立っていたので口をとがらせていった...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...接吻(せっぷん)するように唇(くちびる)をとがらせてみせた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...」と仁作は不機嫌に声をとがらせて...
北條民雄 「無題※[#ローマ数字1、1-13-21]」
...「ホヽ」と口をとがらせて笑ひ度いやうな気持が腹のあたりで二ツ三ツ波を打つたのに驚かされた...
牧野信一 「白明」
...口をとがらせて云つた...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...おことづてだと」能登は耳をとがらせて...
吉川英治 「私本太平記」
...「何か、お祭りの花車(だし)でもやって来るんですか」「とんでもない……」と、訊かれた方の者は、眼をとがらせて、石秀の姿をジロジロ見...
吉川英治 「新・水滸伝」
...カテリーナ・リヴォーヴナはつい嫉妬に口をとがらせて...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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