...こおろぎが隣の部屋のすみでかすれがすれに声を立てていた...
有島武郎 「或る女」
...何を仕でかすか知れたものではない...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...それらが一廉(ひとかど)の俳人になってどんな事を仕でかすか...
高浜虚子 「俳句への道」
...何をしでかすか判らなかった...
徳田秋声 「挿話」
...とんでもないことをしでかすんです...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...いつびっくりするようなことをしでかすの? 同時にまた親父(おやじ)どもからはうるさい手紙が来る...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あんな奴だからまた何をしでかすまいものでもない――安心したような...
中里介山 「大菩薩峠」
...人間のしでかす事なんぞは...
中里介山 「大菩薩峠」
...大きな月が靄でかすんでゐる...
林芙美子 「朝夕」
...――あなたご自身がいわれたように――私が絶望のあまり考えのないことをしでかすことを防ぐためだったんです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...何をしでかすか分つたものぢやない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「あら!」と絹子が車の中でかすかに聲を立てた...
堀辰雄 「聖家族」
...「なにか話すことがあるって」その声は喉でかすれ...
山本周五郎 「青べか物語」
...しかし声が喉でかすれたので...
山本周五郎 「橋の下」
...この古い仏閣のような街の隅隅から今までかすかに光りをあげていたものが次第に光度を増して来るのだった...
横光利一 「旅愁」
...彼は自分の胸の上でかすかにカサ/\と紙の鳴るのを耳にした――死の眞實を確かめるその嫌な小さな音樂を...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...日向守(ひゅうがのかみ)が大それたことを仕でかす気ぶりでも...
吉川英治 「新書太閤記」
...みんなをこわがらせるようなことをしでかすんだろう...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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