...てんから坑内には入っていなかったのですよ」「待ち給え」係長が遮切った...
大阪圭吉 「坑鬼」
...とてんから認めていなかったのだから...
太宰治 「喝采」
...てんから疑はない...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...てんからひとに甘ったれている証拠らしいが...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...てんから相手にされないといふこともまた決してわるくはない...
田山録弥 「批評」
...てんから馬鹿にしてせせら笑ってやるがいいです...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...俺(おれ)連(つ)れてんから」勘次(かんじ)は性急(せいきふ)におつぎを促(うなが)し立(た)てた...
長塚節 「土」
...自分より困っている人の生活などはてんから忘れていた...
夏目漱石 「道草」
...「君はこうした土方や人足をてんから人間扱いにしないつもりかも知れないが」小林はまたこう云いかけて...
夏目漱石 「明暗」
...お前の方でてんから出さないんじゃないか」「あなたの方でお取りになるとおっしゃらないから...
夏目漱石 「明暗」
...どうでも勝手にしやがれという気分になれないからさ」津田はてんから相手を見縊(みくび)っていた...
夏目漱石 「明暗」
...てんから馬鹿ものとして耳にしてゐたからなのかも知れない...
長谷川時雨 「春宵戲語」
...てんから受けつけんのでござります」老人は...
久生十蘭 「キャラコさん」
...またてんからそんなことをしてみる気にさえもならないわけです...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...女が騙されるようにできてんからだべえ」「女がどうできてるって」「女の躯にゃあ男と違ったきけえがあんだ」と男が云った...
山本周五郎 「青べか物語」
...まるでもうてんから頭ごなしで...
吉川英治 「三国志」
...てんから問題にしていないのだ...
吉川英治 「平の将門」
...はたの者にはてんから見当もつかぬ始末だった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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