...てらてらと光る木村の鼻の先が急に気になり出して...
有島武郎 「或る女」
...静(しずか)に照々(てらてら)と開くとともに...
泉鏡花 「歌行燈」
...櫛にてらてらと艶(つや)が見えた...
泉鏡花 「婦系図」
...てらてらと赤く光っているのです...
梅崎春生 「Sの背中」
...トマトのやうな真赤な額をてらてらさせながら...
薄田泣菫 「茶話」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...メイ・ウシヤマで綺麗(きれい)にウエイブをかけた黒髪をてらてらさせて...
徳田秋声 「仮装人物」
...赫く日に焼けて禿げた額のみがてらてら光っている...
豊島与志雄 「過渡人」
...禿げた頭と同じようにてらてら輝(ひか)っている...
永井荷風 「ひかげの花」
...長崎市内を歩いていると、顔や手などが桃色に盛り上がり、てらてら光り、引きつっているこの瘢痕蟹足腫を見うけるであろう...
永井隆 「長崎の鐘」
...唐桑(からくわ)らしくてらてらした黄色い手焙(てあぶり)だのを眺(なが)めて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...長火鉢は拭き込んでてらてら光るところが身上(しんしょう)なのだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...能面のやうにてらてらして...
林芙美子 「瀑布」
...てらてら卑しげな表情の連中とが水と油のやうに...
原民喜 「災厄の日」
...てらてらした緑のなかに燃えていた...
原民喜 「死のなかの風景」
...五十年配だが、若いころ、志を抱いて、朝鮮満洲を放浪した、大陸的な、利かぬ気と、闘志とが、てらてらと光る、酒好きらしい赤ら顔に、なお残っている...
火野葦平 「花と龍」
...行軍の秋をてらてら耀(かがや)いてゆく竿頭(かんとう)の一瓢(ぴょう)がそれであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...寺寺(てらてら)の女餓鬼(めがき)申(まお)さく大神(おおみわ)の男餓鬼(おがき)たばりてその子生まはむ (池田)仏つくる真朱(まそほ)たらずば水たまる池田のあそが鼻の上(へ)を掘れ (大神)「水たまる」が池にかぶせた枕詞であるとはいえ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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